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俺の守り神
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俺の守り神 6

「うん…じゃあ金」
「よかろう…手を出せ」
…マジ?
「ほれ」
パシッ…1円…
「さっきそこで拾ったんだ。光沢があるのでよほど高いとみえる…どうだ?高価か?」
そりゃ…硬貨ッスけど…
「ミナ…後でお金の区別を教えてやる」
「うむ、そうしてくれ。金はどの時代でも重要だからな」
家に帰宅した後、福袋を開け『おー!!』だの『わー!!』だのミナと母さんが騒いでいる。
男子禁制と言われもう1時間が経つが…きっと二人でファッションショーでもやってるんだろ…。
コンコン…。
俺の部屋のドアからノック音がした。
「どうだ?いつの時代の衣服でも似合ってしまうのは許せ♪」
ミナは白いワンピースを着ている。
「いいのがあったのか?」
「うむ。気に入った!!また福袋買いに行くぞ!!」
「福袋は正月だけだ」
「それは本当か!?」
「そーでございますー、ミナさまー」
むぅ…と悔しがるミナ。
「それに金が無い」
「貧民が…」
「変な神様のせいなんですけど」
「人のせいにするな」
…貴様…。
「ではまた明日行くぞ!!」
「明日は学校なり〜」
俺の学校は3日から始まるという普通ではない学校である。成績は普通くらいなんだが…。
「学校とは何だ?」
「あー、学問をする場所って言えば分かるか?」
「なるほど…あの同じ服を着た子供達が通うところか」
「お…よく知って…」
あ…目がキラキラしてる。
「ダメだぞ?学校はダメだぞ?」
「えー!!お願いだ、優♪ねぇー♪」
「無理…つうか、俺じゃどうにもできん」
「なんだ、優でもできないことなのか」
俺を何だと思ってるんだ?
「じゃあ私が何とかする…面白くなってきたじゃないか…」
「ちょ…おまえっ…」
フフフ…と笑いながら退室するミナ。
さて…俺は明日どうやって学校休むかを考えるか…。

「あれ?なんか元気ねぇな?」
結局、腹が痛いという嘘が見事にバレて、学校に来てしまった俺に話しかけるのは親友通り越して悪友の谷崎雄太。
「あぁ…正月休みにトラウマが何個かできてな」
「そうか、ところで転校生が来るらしいぜ?」
一番聞きたくなかった言葉を…
「それがよー!!なんと女の子らしいです!!」
一人で雄太は盛り上がっている。
「ムフフ…またな♪」
という意味深な発言をして俺を送り出したミナ。
可能性は大だ。しかも特大。
…で
「はじめまして、山崎水名です♪よろしくお願いします♪」
男子生徒の目は釘付けになる。俺を除いては。しかもお前…いつから山崎に?
「あー、こんな時期になんだが…よろしくやってくれ」
斉藤先生、騙されてます。
「席はー…山崎み、だから山崎ま…優の後ろだな」
くっ…奴め…接近戦を持ち込む気か?
「よろしく、山崎優君♪…ニヤリ」
はいはい…ニコリじゃないのね…。
嫉妬やひがみの視線が注がれる俺。助けてくれ、雄太。もう俺にはお前しかいない。
…なんでお前は泣いているんだ?

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