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俺の守り神
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俺の守り神 14

「攻撃あるのみっ!!」
ミナは戦闘モードになり様々な攻撃をした。津波を引き起こしたり、ウォーターカッター…全方位から突き刺す氷の刃。
どれも後一歩のところで蒸発させられていた。
「はぁ…はぁ…」
ミナも苦しそうに息をしている。火芽はミナが疲れるのを待っているばかりに攻撃してこない。
「ミナ…大丈夫か…?」
「ええ…」
「…もういいかしら?」
火芽は大火球を放ってきた。ミナはスライドして避ける。
しかし…大火球は2個あった。1個目の裏に隠してあった。
2個目の大火球はミナに向か…
ザギャャャャン!!!!!
鈍い音が鳴った。

…だって、体が勝手に動いたんだ。考えたうえでの行動じゃあない。ごめん父さん…元気に暮らせないか…も…。

ミナを庇って大火球をモロに食らった俺は何十メートル吹っ飛ばされたらしい。
意識はある。油断すると遠のく。意識無くなったら…死…かな。指先も動かない。人形みたいに静か。呼吸は…できる。でも助かる見込みはおそらく皆無。
「優っ!!」
ミナが何度も俺の名前を呼ぶ。前にもあったな。声が震えている。泣いているのか?泣かしちゃったか。ごめん…。でも最後だから…。
ミナ…楽しかった。神様にさせられなくって…悪ぃ…。

「優っ…馬鹿!!優っ!!」
優は私を庇ってヒメの火球に当たった。
まだ生きてるけど…今にも…。
「優っ…優っ…!!」
多分…泣いてる。顔はくしゃくしゃ。きっとこんな顔を見られたら優に笑われる。
構うもんか。
ただ…私の御主人様が…優が死なないことを願うだけ。
自分が神様になるとか、どうでもよかった。私を庇って死なれるのは困る。
お礼も言えないではないか…馬鹿…!!
「あら♪御主人様に当たりましたわ♪」
奴が来た…。

何かが…凍った気がした。
頬を伝う涙も…自分に流れている血液も…。
視界はハッキリ奴を視認していた。思考もクリア。ただ奴を倒せ…と。
後ろを振り返れば彼がいる。
大丈夫…まだ生きてる。
死なせない…絶対に。
だから…もう少しだけ頑張ってね?
私が君を…守るから。

水神…水名はフラリと立ち上がってこちらを見た。その眼光は氷のように鋭く冷たかった。ヒメは気付いているのだろうか。彼女に揺るぎない覚悟ができてしまったことを。
ヒメが攻撃をする。火球が水名に向かう。水名にぶつかる前に火球はゴトンと氷球と化して地面に落ちた。
ヒメの顔は驚きを隠せない。
それは…水が火に勝った瞬間だった。
まさに形成逆転。ヒメは何個もの火球を水名に放つが全て彼女に当たることは無かった。
彼女を強くしたのはヒメ自身であることは言うまでもない。
「…どんな魔法を使ったのよ!!」
水名は無言である。
そして…水名の攻撃が始まった。
水名は手をヒメに向けた。そして、無数の氷の刃がヒメに突き刺さった。
「あっ…いやぁぁぁぁ!!!!」
ヒメが絶叫する。
ヒメは無防備だった。なぜなら絶対零度であるマイナス273℃までならすぐ融けるようになっていた。

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