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俺の守り神
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俺の守り神 12

「あぁそうだな…」
「学校とやらもないぞ?」
「あぁそうだな…」
「行こうではないか♪」
「あぁ無理だな…」
「なんで!?ねぇ〜♪行こうよ〜♪」
「無理ッス」
エンドレス。
「行かなきゃ殺すよ?」
エンド。
「分かりました」
「やったねー♪」
あぁ…また金が無くなる。

日曜日。
俺とミナはテーマパークに来ていた。パンフを見せたら目がキラキラしてたから楽しみにしていたのだろう。
「優ー♪早く、早く!!」
「はいはい…」
俺達はテーマパークの門をくぐった。
…水、火、木、土の神様が一ヵ所に集まったのも知らず…。
「優!!さっき話してた速い乗り物に乗るぞ!!」
「怖いぞ?」
「ふ…神様に怖い物は無いわ」
ジェットコースターに乗ろうとする俺とミナ。
「並ぶのか?」
「あぁ…並ばなきゃ乗れないからな」
「邪魔ね」
「変なことしたら帰るからな?」
ズガァァァン…
「!!!!」
その音はミナからではなかった。ずっと向こうで火柱があがる。爆弾が落ちたかのようである。
「凄いなココは!!」
ミナが一人でヒートアップ。
「いや、ありえねぇ」
「ほら、私達の順番だ!!」
ジェットコースターどころじゃないような気がする…。
ジェットコースターを乗り終えさっきの爆発音の場所に向かう俺とミナ。
「うわ、すっげ…」
やはりアトラクションではなかった。地面は焼け焦げ、建物は灰になっていた。怪我人も多数…。
「火神…火芽」
ミナは呟いた。そして震えていた。
「ミナ…?」
「今年の火神が火芽なんて…」
「…神様の仕業なのか?」
黙って頷くミナ。
「…強いのか?」
ミナの顔は悔しさで満ちているようだった。
「きっと…木神か土神が死んだわ」
「そうとも限らないんじゃないのか?」
「いえ…必ずそうなる…と思えるくらい強いの…」
「じゃあ…逃げよう」
「その方が得策ね。また楽しんでいたいけど…また後にするわ」
いや…もう金無いッス。
入口へ足早に戻る二人。
しかし…
入口付近にはちょうど土神の封印を終えた奴がいた。
ちっ、と舌打ちするミナ。きっとあそこにいる彼女が…火神、火芽。
「優…いざとなったらヤるよ?」
「あぁ、分かった」
「何をヤるんですの?水神様…♪」
会話は筒抜けだった。火芽はニコリと笑いをこちらに向けた。
「今日は最高の日ですわ♪木神、土神に続いて水神も倒せちゃうんですもの…♪」
「雷神は私が倒したから勝った方が今年の神よ」
「あら♪さすが水神様…♪」
火芽は会話を楽しむように、ミナは会話を長くさせるようにしていた。
「火芽…ここじゃあ無関係な人を巻き込むわ。場所を変えましょう?」
「そんなことは関係無いですわ♪私達は神様なんだもの♪人間が少しくらい…ねぇ♪」
ムカついた。
「それに…どうせ生まれてくるのよ?少し減らしておいたほうがいいですわ♪」
喋るな。
「なんなら…今年は大災害の年にしましょう♪」
多分…ここで何かが外れた。
「「ふざけんじゃねぇよ(ないわよ)!!!!」」

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