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逆説・日本史
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逆説・日本史 4

そんな行動をとらなければ捕まることはなかっただろう。
「(ヘンリー…無事でいてくれ)」

その頃アメリカでは
ダッダッダッ…
ガチャ
「大統領大変です!」
秘書の男が大統領の部屋にやってきた。
「どうした?そんなに慌てて」
大統領はにこやかに応対する。
「に、日本がハワイのパール・ハーバーに攻撃を…」
「なにっ!日本が?」
大統領の顔色が変わった。
「よし、直ちに対日戦の準備だ、各所に伝えよ」
「はっ!」
秘書の男は部屋を飛び出して行った。
「…そうか、遂にやったか」
大統領の表情が少し緩んだ。
「これでナチスと戦えるな」
アメリカは自国に依存していた日本より強力なドイツを警戒していた。
しかし、ドイツもアメリカを警戒していたので手を出してこなかった。
アメリカとしては、苦戦している同盟国のイギリスやフランスを助けたいのに宣戦する理由がなかった。
そんな中、日本の対米戦は渡りに船だった。何故なら日本はドイツの同盟国だからだ。
日本を介してドイツと戦う理由が出来た。
アメリカはあくまで対独戦を主眼と考えていた。
日本を軽視した見方は、果たして正しかったのだろうか。
こうして、1941年12月8日。日本軍のマレー半島上陸、真珠湾奇襲により太平洋戦争の火蓋は切って下ろされた。
「あーさっきは参ったなあ」
島田が言うさっきとは、狙撃のことだ。
「ああ、手荒い洗礼だよな」
小林は苦笑した。

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