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魔皇帝伝説
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魔皇帝伝説 14

 
冥竜騎士の統制はグラウドが考えて以上に速くできた。
グラウド自身の圧倒的なカリスマ性は勿論だが、それ以上にレインの持つ失われた古代知識によって作られた魔道機器はグラウドの考えた戦術の実現を躍進させた。
 
今、そのレインをグラウドはベットに押し倒している。モリカ城に用意されたグラウドとレインの部屋だ、ローウェン公爵の救出後、二人は同じ部屋で生活している。
二人の部屋は広く清潔で、豪華だった。床に敷かれた純白の絨毯は足が埋まって見えなくなる。ベットの大きさは10人が一緒に寝ても余るほどである。
「………」
「どうした……グラウド?」
誘うような声色だった。実際、僅かなランプの灯りだけでなければ、彼女の雪のように白い肌が桃色に紅潮しているのが分かったはずだ。
「忙しかったからな。オレのせいで……」
グラウドは苦笑する。「グラウドの頼みは断われない。でも、謝礼は欲しい」
レインは笑っていた。普段無表情のレインがグラウドにしか見せない最高の微笑だ。
グラウドはレインの乳房を鷲掴みにする。柔らかな膨らみを愛撫する動きだ。
レインの薄く開いた唇から、震えるような快感の喘ぎが出た。
グラウドは荒々しく、レインの衣服に手を伸ばす。衣服を脱がされ、下着が剥ぎ取られる。下半身の茂みが濡れていることに、レインは驚かなかった。
両足が、押し開かれる。その間に、グラウドが入ってきた。入り口に、固いものが押し当てられる。そこから走る電流のような感覚が、レインを一瞬、乙女のように恥じらわせた。レインの指先が、グラウドの頬に伸びる。その指先が頬に触れるより早く、グラウドがレインの中に押し入ってきた。
レインが、押し殺した嗚咽のような声を上げる。
肉体の快楽が、レインを溺れさせる。
グラウドが動くたびに、喉が喘ぎを漏らした。
レインの意識が確認できたのは、それが最後だった。
 
 
外はかすかに、明るくなり始めている。カーテンの隙間から、光が差し込んでいた。
レインは目を覚まし、横で眠るグラウドを見つめる。いったい何度、身体を合わせただろうか、と自問していると部屋の扉をノックする音が聞こえた。
グラウドを起こさないようにベットから、レインは立ち上がった。「誰だ?」
下着を着けながら、ゆっくりと扉に歩み寄るレイン。
「朝早くに申し訳ありません。情報処理隊のキムです、セリア隊長からグラウド団長とレイン副団長に至急!司令室まで来ていただきたいそうです!!」
扉の外から叫ぶキム。「分かった……直ぐに行くと伝えてくれ」
と、レイン。
「了解しました」
キムはそう言うと駆け足で司令室に向かった。

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