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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 88

目をアメリカ西海岸の戦いに戻そう。
時間も3月20日まで戻る。
山口多聞少将率いる東太平洋艦隊の空母「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」「翔鶴」「瑞鶴」から攻撃隊が発進した。小澤中将からロサンゼルスの飛行場を撃滅する命令が出たのである。
「発進!」
淵田美津夫中佐(艦攻搭乗)率いる暴風40機、零戦68機、九九艦爆37機、九七艦攻42機、彗星艦爆73機の260機が飛び立った。
「おぉっ!なんと言う数だ!」
眼下に広がる飛行場の航空機の数に搭乗員達は驚いた。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
まず九九艦爆と暴風が小型爆弾を次々に投下、
ヒュウゥ〜
ドーン ボォン
ギュゥ〜ン
ズガァン ドグワァン
発進前の戦闘機を破壊した。そして対空砲火が火を吹いたところに彗星が急降下爆撃をかけ、250キロ爆弾を叩き込んだ。
ドゴォ〜ン!
更に爆弾を投下した彗星と九九艦爆は
ダダダダダダダダダ
まだ地上にある敵機を機銃掃射して破壊していった。
バリバリバリバリ
アメリカ軍戦闘機もやっと飛び立ち日本軍に反撃してきた。
「食わせるかっ!」
暴風と零戦があがってきたアメリカ軍戦闘機に空中戦を挑んだ。
ズバババババババ
ボゥン
ドガガガガガガガ
バガァン
零戦の旋回性能と暴風の大砲口径がアメリカ軍戦闘機をバタバタと撃墜した。
「止めだ!」
九七艦攻が対艦用800キロ徹甲弾を飛行場の滑走路に投下、
ヒュルルル
ズドガアァ〜ン
ドゴオォーン
穴を開けた。
アメリカ軍の地上基地からの反撃を封じた為、日本海軍は全力を対艦戦闘に注げることとなった。
「発進セヨ。」
小澤中将は「天城」「信濃」から索敵機を次々に発進させた。彩雲だけでなく天山や彗星も発進させ、敵の発見に努めた。
「敵艦隊ハ発見シ得ズ。」
アメリカ軍艦隊はサンディエゴに撤退するか、豪州の基地に隠れているかであった。また、ロサンゼルスの米軍潜水艦艦隊は日本軍の駆逐艦や潜水母艦に取り囲まれ、身動きが取れないまま、その戦力を消耗していった。
アメリカ軍艦隊が各軍港に逼塞している時こそチャンスと見た日本軍は、サンフランシスコ攻略作戦を発動した。空襲と砲撃で反撃を封じた後、悠々と攻略部隊を上陸させようという作戦であった。
シアトル基地に藍山が配備された。また空母「信濃」が搭載しているの無人飛行爆弾、「菫花」もその実力がかなり大きなものと実戦で証明され、日本軍は万全の体制で次期作戦を発動することが出来る状況であった。

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