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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 167


「そのようだな。さっきの戦いでは乱戦気味になったから多少の装甲厚の差は無いような物だったが」
「機動力も、パンターほどではないようでした。戦いぶりからすると戦車兵が未熟な様子は無かったので、ティーガーと同じで機動性は難があるのでしょう」

マイスナーが頷くと、彼の部下で戦車大隊長の一人、ミューラー少佐も感想を述べる。
そして調べるために開けられたエンジングリルから、中を覗き込んだマイスナーたちはM26の鈍重さのわけを理解した。エンジン部分には目立った損傷が無く、どんなエンジンなのかを見てとるのは簡単だった。


「それはそうですよ。エンジン出力はM4と同程度のようです」
「この車体にしては貧弱なエンジンだな…ティーガーにも共通する問題ではあるが」
「お互い様……なんですかねぇ…」

バンベルク中佐が嘆じるように言った。
実際の所、M26はパンターよりは少し軽いのだが、エンジン出力はM4とあまり変わらない500馬力。
要は「心臓が弱い」のだ。


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