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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 80

「こ、これは!」
物資集積所に突入した兵が叫んだ。
「如何した?」
「小隊長!食い物です。」
飛行場に降下して以来ろくなものを口にしていなかった兵は興奮気味に叫んだ。もともと全滅を期していたため携行した食料は3食分の乾パンだけだったのだ。
「果物の缶詰だ!」
「これは肉です。」
「ここにはチョコレートですよ。」
内地にいる時さえ食べたことのない様な食料が出てきたのだ。
「よし、みなの者外で戦っている連中にも食わせてやるんだ。持てるだけもって出ろ。」

「突っ込めぇ。」
「お前は先に進め。航空機をやるんだ。ここの敵は俺らの中隊で抑える。」
「了解。第二中隊前進!」
「おぉっ。」
航空機を破壊しに行った部隊はアメリカ軍の前線を突破、手榴弾などで航空機を破壊しにかかった。
「食らえ!」
「どうだっ!」
ドガン ズガン 
アメリカ機は各所で爆破されていった。
「あっ敵です!」
そこにアメリカ軍の援軍が到着したのだ。
「対戦車戦闘、各自用意!」
「用意完了。」
「目標!先頭の敵戦車。……撃てぇっ!」
ドォン
バガァン
155ミリ榴弾砲がまたアメリカ軍戦車を破壊した。そこへ歩兵が小銃、拳銃を打ち込む。
「第二弾用意!」
「装填完了。」
「撃てぇ!」
ドォン
ドガァン
アメリカ戦車は次々に破壊されていった。
しかし、アメリカ戦車の数が多すぎた。
「飛行場を放棄し上陸地点へ転進せよ。」
第二上陸部隊や機械化部隊が上陸するのを待って反撃する作戦に出たのだ。作戦本部もこの転進を容認。日本軍は上陸部隊の増援も決定した。
3月10日、第二上陸部隊と機械化部隊が上陸。日本軍部隊は飛行場の再制圧に向かった。
日本軍の戦車師団は海軍の航空支援の下アメリカ軍を圧倒した。
「突撃!」
「右手に速射砲。」
ドォン
グワンッ
「撃て、撃て!アメ公を蹴散らせ。」
飛行場に侵入した日本軍はアメリカ軍陣地を次々に破壊、あっという間に制圧した。

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