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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 79

オルデンドルフ少将は戦艦部隊に撤退を命令、猛将ハルゼーもせっかく送った援軍の空母3隻を失ったことを受け、撤退を余儀なくされた。
これに対し日本軍は追撃をせず、上陸地点への徹底的な艦砲射撃を行った。
「戦闘、右砲戦。目標上陸地点構造物。」
「砲撃用意良シ。」
「砲撃開始。」
ドドドドオォーン
ドゴォ ドゴォーン
ドドン ドドン
更にロケット弾も発射された。
ズドドドドドドドド
「撃て、撃て!撃てぇっ!!」
砲術長が叫ぶ。
シュルルルル
キュゥ〜……
グワッ ドゴォーン ドドドドドドォ
ズズズズズズズ
硝煙の渦巻く中、上陸部隊を乗せた日本軍艦艇が進み、駆逐艦の援護射撃の中、フィリピンから抽出された陸軍第一六師団が上陸した。
続いて2月26日、第四八師団も上陸を完了した。
建国以来初めて自国の本土に、それも大陸内に侵入されたアメリカ軍は決死の反撃に出た。
まずM4戦車30両が繰り出してきた。対する日本軍が持つ対戦車火器は155ミリ榴弾砲1門のみで、後は歩兵の爆雷によるに肉薄攻撃に頼ることとなっていた。
「敵戦車出現。」
「止めろ、肉弾でも何でもとにかく止めるんだ。」
「了解!」
日本軍は慌てて榴弾砲でアメリカ軍戦車に対抗した。
「目標、先頭の敵戦車。射撃用意。」
「目標補足。」
「てぇっ!」
ドゴォーン
グワァン
「やったぞ。」
「射撃開始!」
戦車を破壊したとたん日本軍の総攻撃が始まった。
ボン ボン
ドヒュン
迫撃砲や野砲が火を吹き
ドッガガガガガガガガ
バリバリバリ
重機関銃、軽機関銃がうなり続ける。
バン バン バン
小銃、拳銃を乱射する兵もいる。
ドゴォーン
榴弾砲も次の戦車を仕留めた。
「突撃ぃ〜っ!!」
戦車、歩兵、トラックが一斉にアメリカ軍に襲い掛かった。
先に飛行場が攻撃されていたため航空支援のないアメリカ軍は日本軍に大きな損害を与えながらも撤退を余儀なくされた。
3月1日、日本軍陸軍第四八師団はシアトルの飛行場に雪崩れ込んだ。
「おぉっ味方だ!」
飛行場の端に陣取り抵抗を続けていた日本兵達は歓喜の声をあげた。
「ぐずぐずするな。彼らと合流するんだ。」
飛行場内に突入してきた第四八師団と合流し、息を吹き返した日本軍は二手に分かれた。一つはアメリカ軍航空機を、もう片方は物資集積所を占領し、食料や武器弾薬を調達しようとしたのである。

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