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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 8


連合艦隊司令部は7月のミッドウェー攻撃に関して全艦隊を投入することを決めた。
航空部隊は小澤中将率いる空母「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」「翔鶴」「瑞鶴」。これを近藤信武中将の高速戦艦「比叡」「霧島」「榛名」「金剛」と重巡6隻、軽巡4隻駆逐艦9隻が護衛する。
攻略部隊は細萱戊子郎中将率いる重巡1隻、軽巡1隻で特設空母「隼鷹」を守る部隊であった。
また、小松輝久中将率いる潜水母艦4隻も敵の動向を探るため出撃。合計で参加艦隊200隻、人員15万人、航空機1500機以上というものであった。
もちろん山本大将の戦艦「大和」「長門」「陸奥」「山城」「扶桑」「日向」「伊勢」と軽空母3隻も攻撃に参加する。これは状況に応じて対艦攻撃、敵基地艦砲射撃の両方に参加することになっていた。
アメリカ軍は日本軍の攻撃に備え空母「ヨークタウン」「レキシントンU」(以下『レキシントン』と表記)をミッドウェーに配備し迎撃体制をとっていた。
しかし、小松中将の潜水母艦からの偵察機がこれを先に発見した。小澤中将は直ちにこれを艦載機で叩く事とした。零戦36機、九九式艦爆36機、九七式艦攻36機が出撃した。
「敵艦隊発見、突入ス」
この攻撃隊は「レキシントン」の飛行甲板に爆弾3発を命中させ、「ヨークタウン」には左舷中央に魚雷3発、左舷前部に1発を命中させた。
「敵正規空母2隻大破セリ。之ヨリ帰還ス。」
この攻撃で日本軍の被害は零戦2機撃墜、九七式艦攻1機撃墜、1機被弾不時着であった。
日本軍の攻撃に驚いたアメリカ軍はあわててハワイに居た「ホーネット」「エンタープライズ」に重巡4隻、駆逐艦9隻をつけミッドウェーに向かわせた。日本軍へ一矢報いようとしたのだ。
しかしそのとき既に日本軍の航空部隊がミッドウェーの飛行場を爆撃していた。滑走路はズタズタになり、航空機もほとんどが撃破された。迎撃にあがった戦闘機も大半が零戦に撃墜された。
日本軍は3度にわたって地上爆撃をし、砲台や橋、発電所までも破壊した。
「敵機動部隊発見。」
空母「瑞鶴」から発進していた二式艦偵が新たなアメリカ軍艦隊を発見した。「翔鶴」「瑞鶴」の航空隊は全機対艦攻撃兵装とし、出撃命令を待った。
敵機動部隊までの距離180海里との情報が戦艦「榛名」から飛ばしていた水偵から入った。すぐさま攻撃隊を発進させた。その規模は零戦30機、九九式艦爆20機、そして九七式艦攻22機であった。
「敵機動部隊発見!」
まず九九式艦爆が邪魔になる重巡を攻撃し、対空砲火能力を低下させた。九七式艦攻は周りを取り囲む駆逐艦に魚雷を発射し、4隻を轟沈した。
このころ「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」の攻撃隊の半数がアメリカ艦隊の止めを刺すべく準備をしていた。

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