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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 7

僅かに残ったアメリカ軍機が日本軍艦隊に反撃してきた。
「敵機来襲!右45度!」
アペンジャー雷撃機4機とF4F戦闘機5機であった。しかしこれはたちまち防空の零戦に喰いつかれ、黒煙を拭きながら海面に激突していった。
「敵機再来襲!右60度!」
F4F6機、ドーントレス爆撃機17機、アペンジャー6機であった。零戦はドーントレス16機を撃墜した。さらに対空砲が火を噴きアペンジャーを4機撃墜した。2機が「山城」に魚雷を発射するも
「取り舵40度!」
素早く転舵し回避した。戦闘機は機銃掃射を諦め引き返していった。
日本軍戦艦部隊はラバウルの艦砲射撃を開始した。
「戦闘、右砲戦!目標、敵基地。砲撃用意。」
「砲撃用意良し!」
「射撃開始。」
「撃ち方始め!」
ズドドドドドドドドーン
ドドドォン
轟音と共に一斉に巨砲が火を噴きアメリカ軍基地を破壊していった。
その翌日に日本軍は上陸開始した。
「突撃!」
海軍の軽装甲車を先頭に日本軍は進撃を開始した。海軍の輸送用トラックの上には歩兵が乗って機関銃で威嚇しながらフルスピードでアメリカ軍司令部に向かった。そして13台のトラックが運んできた資材を組み立てた。出来上がったのは榴弾砲である。これでラバウルの連合軍協同司令部基地を砲撃するのだ。さらに後から上陸した部隊が各所でアメリカ軍を撃破した。アメリカ軍が撃破された連合軍は崩れ去った。そして5月12日、連合軍は降伏した。
このときアメリカ軍が遺棄したブルドーザーを日本軍は鹵獲。飛行場整備は瞬く間に進んだ。
5月31日、ラバウルの日本軍飛行場が完成。トラック基地から来た零戦30機、九九式艦爆38機、そして九七式艦攻52機が先ずここに着陸した。その後6月10日までに九六式陸攻50機、一式陸攻20機が、水上機の基地には零式水偵10機がそれぞれ配備された。
ラバウルが日本軍基地となったことでニューギニアはあっという間に日本軍の手に落ちた。連合軍のニューギニアにおける拠点はポートモレスビーを残すのみとなった。日本海軍のラバウル攻撃隊はサイパンに戻り補給をした。
一方、機動部隊は司令部に人事異動があり、負傷した南雲中将に代わって小澤治三郎中将が着任した。彼は航空の専門家であった。南雲中将は予備役となった後、水雷戦隊の司令官になる。
連合艦隊司令部は次期作戦を7月に設定。目標はミッドウェー島であった。

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