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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 68

「菫花」を搭載した空母「信濃」と「雲龍」「天城」「葛城」。そしてベンガル湾を哨戒していた「紅鶴」「宝鶴」の合計6隻の空母、さらにトラック基地に居た戦艦「尾張」「淡路」、そして重巡6隻、駆逐艦9隻がアッツ島の攻略作戦を行った。
米ソの遮断は当面必要無さそうではあるが、北方の前線基地として目障りな上、南方で大きな損害を受けたアメリカ軍がアリューシャン、千島を使って日本に反撃してくる可能性があったのだ。
1月12日、「尾張」「淡路」の51センチ三連砲18門(一隻に三連砲が3基9門)が一斉に火を噴いた。アメリカ、カナダ連合軍はアッツ島に基地を作っていたのだ。
ド・ド・ド・ドオォ〜ン
ド・ド・ド・ドオォ〜ン
あっという間に砲撃を受けた一帯は火の海となった。爆発弾片を飛び散らせる榴弾「零式弾」が使われたのだ。
さらに
ドドーン
ドドーン
重巡が徹甲弾を発射し米加連合軍を粉砕した。
「突撃!」
日本軍上陸部隊はあっという間にアッツ島の殆どを制圧した。
「あっ敵機!」
ダッチハーバーから飛び立ったアメリカ軍戦闘機があったが、
ダダダダダダダ
ボゥン
ドガガガガガガ
ドドォン
零戦と暴風がこれを殆ど撃墜した。
この航空機は「葛城」の艦載機であった。
一方「雲龍」「天城」の艦載機は暴風11機と天山9機はダッチハーバーを攻撃した。
ヒュゥゥ〜
ドガーン
ヒュゥゥ〜
ズガン!
続いて「紅鶴」「宝鶴」を発進した零戦10機、暴風8機、天山6機、彗星30機がダッチハーバーに停泊している輸送船を攻撃した。
ギュゥーン
ダダダダダダダ
ようやくアメリカ軍の対空砲火も火を噴いた。
ドォン
ヒュゥゥ
ズドォーン
各所で轟音が上がり停泊していた4隻の輸送船はあっという間に海底に眠った。さらに機銃掃射で飛行場の戦闘機16機を地上撃破した。
日本軍の被害は天山1機が撃墜された。また帰還した零戦2機、彗星1機が着艦できず着水(乗員救助)したのみであった。
この戦いは「アリューシャン列島海戦」と呼ばれた。

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