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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 66

しかし事態は思わぬ方向に進んでいた。アメリカ軍はジョンストン島に大量の航空機を配備しハワイ攻撃を狙っていた。そのため、パルミラが攻撃されてもハワイ攻撃の予定が繰り上がるだけだったのである。
「敵機来襲!」
パルミラ空襲の直後250機ものアメリカ軍航空機がハワイを襲った。
「発進!」
日本軍は慌てて迎撃戦闘機を発進させた。
ダダダダダダダ
暴風50機がアメリカ軍機の編隊に突っ込んでいった。
ドガガガガガガガ
ボゥンッ
上空に向けて一連射しただけでアメリカ軍機数機が爆発した。
ギュゥーン
ドガガガガガガガ
今度は上空から機銃弾を浴びせた。
アメリカ軍機は次々に火を吹き海上に散っていった。
ダダダダダダ
地上からも数門の対空機銃が火を吹きアメリカ軍機を狙う。
バガァン
対空機銃の餌食になるアメリカ軍機も出始めた。
スガガガガガ
アメリカ軍飛行士たちも勇敢に日本軍基地を銃撃した。
そして
ヒュゥゥゥ
ドドォン
爆弾を落とし始めた。
しかし、既に日本軍の迎撃によって数を減らされていたため、この攻撃で大きな戦果をあげることはできなかった。
さらにこの直後194機がハワイを襲ったが、またもや暴風の迎撃で大打撃を受けた。今度は暴風22機を撃墜、一式陸攻39機を地上撃破した。
この後、ハワイ基地司令部は会議を開いた。
「今度はジョンストンを攻撃せねばなるまい。」
「それも総力を挙げて、迅速に行うべきです。」
「となると、新たな兵力を移動する間も惜しい。」
「ハワイ基地の総戦力は海軍400機、陸軍280機です。」
「うむ・・・迎撃戦闘機と航続力に不安のある機を除いてすべて出撃させるか。」
「賛成であります。」
「某も同意いたします。」
ハワイの司令部は年明けの1945年1月1日を以って総攻撃を開始した。作戦名は「擲作戦」である。
ハワイから暴風50機、陸攻「銀河」20機、天山20機、そして遠くトラック基地から藍山90機が出撃した。
「目標上空に到達。」
「おぉ・・・なんと言う数だ・・・」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
ギュウゥーン
見事な編隊飛行で隊形を作り、
「トトトトト・・・(全軍突撃せよ)」
ヒュウゥ〜
爆撃が開始された。

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