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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 64

10月29日、ポートモレスビーの零戦50機、九六陸攻35機とラエの一式陸攻80機がタウンズヴィルを空襲した。
「突撃!」
ヒュウゥゥゥ
ドドドドド・・・・・・
ドカドカァン
ゴゴゴゴォ
この攻撃で、発電所や工場、橋梁などが殆ど壊滅状態となった。
しかし、攻撃をされて黙っている連合軍ではなかった。
10月31日、B29の大群がラバウルを襲い、せっかく到着した暴風95機を破壊した。
日本軍はこの被害に驚き、B29の発進基地であったポートダーウィンの攻撃を企図した。その主力となるのは当初艦載機であった。しかし、日本軍は空母艦隊の再建が途上であるため、その戦力を消費するのは得策ではないと判断。藍山による戦略爆撃を行うこととした。
11月4日、トラック基地からスマトラの基地に藍山が移動し、11月10日、早速ポートダーウィン空襲が行われた。しかし、迎撃戦闘機の反撃に遭い33機を失った。戦果は68機のB29を地上撃破し、14機の戦闘機を撃墜した。
この被害を受け、「坤作戦」は終了した。

11月12日、日本海軍に新たな空母が就役した。「紅鶴」と同型艦「宝鶴」である。その兵装は以下のとおりである。
・対空3連装機銃40基、連装機銃20基(合計160門)
・15,5ミリ3連装対空砲20門、連装10門(合計70門)
・12センチ連装噴進砲10基
・搭載機90機
・最大速力36ノット
この2隻は訓練航海のため、シンガポール経由でベンガル湾の哨戒に向かった。
随伴するのは重巡「利根」「筑摩」、軽巡「矢矧」、駆逐艦7隻であった。
12月1日、この艦隊はイギリス軍の砲艦4隻を発見、これを撃沈した。この戦果を皮切りにインド洋で合計26隻の連合国艦を撃沈した。
12月13日、呉で空母「信濃」の完成祝賀式典が行われ、伏見宮博恭王元帥や及川古志郎大将が出席した。

一方ヨーロッパではドイツのロケット爆弾(V1)とミサイル(V2)がイギリスを恐怖に陥れていた。
さらに日独軍事協定によってドイツにもたらされていた零戦や暴風のデーターによってドイツ軍は新型戦闘機を生産し、イギリスの制空権を奪取した。
一方で日本もドイツのジェット戦闘機やロケット爆弾のデーターを取得し、新兵器開発を行っていた。

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