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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 6

インド洋で勝利を収めて日本軍はそこから撤退した。後はインド人に任せればいいのだ。「日本人にできることはわれわれインド人にもできる。同じアジア人ではないか。」とインド人に思わせることができればいいのだ。
4月3日の空襲に始まりイギリス軍がマドラスに退却するまでの戦いは「インド洋海戦」と呼ばれる。
日本軍はその後インドに義勇軍1万人とインド独立旗を掲げた零戦30機を送った。

機動部隊は佐世保に戻り補給をした。そして機動部隊の隊員は英気を養うためということもかねて休暇が出された。
5月3日、日本=タイ連合軍がシンガポールのイギリス軍と会談。一滴の血を流すこともなくシンガポールのイギリス軍は降伏した。インド洋のイギリス海軍の敗退がここの兵に大きな心理的ショックを与えたのだ。
これに先立つ4月20日、日本軍水上戦隊は呉、大湊、佐世保、横浜からいっせいに出撃し、硫黄島に集結。さらにトラック経由でラバウル攻撃作戦を開始した。
その兵力は以下のとおりである。
戦艦「大和」「長門」「陸奥」「山城」「扶桑」「日向」「伊勢」
軽空母「春日丸」「瑞鳳」「鳳翔」
重巡洋艦「愛宕」「高雄」「摩耶」「鳥海」「妙高」「羽黒」
軽巡洋艦「川内」「由良」
駆逐艦10隻
潜水艦(先発)11隻
尚、本土の山本大将の指揮下、近藤信竹中将が陣頭指揮を執ることとなっていた。
さらにトラック島の一式陸攻90機もこの支援をするということであった。これは「春日丸」「瑞鳳」「鳳翔」
の艦載機が全て零戦であり、これと協同でラバウルを空襲しようというものであった。5月1日、トラックを飛び立った一式陸攻42機と「瑞鳳」の零戦22機がラバウルを空襲した。
「突撃」
一式陸攻が飛行場のアメリカ軍機を次々に爆撃し地上撃破した。迎撃に上がってきたアメリカ軍機もあったがたちまち零戦の餌食となった。戦果は地上撃破23機、使用不能6機、撃墜5機であった。
さらに一式陸攻40機と「春日丸」の零戦20機が再度ラバウルを攻撃。今度は陸上砲台の破壊が目的であった。
ドンドンドン
対空砲火をかいくぐって一式陸攻が砲台に爆弾を落とした。
「3番機火災発生!」
一式陸攻が1機火を噴きながら落ちていった。このパイロットは必死に操縦して基地の重油タンクに体当たりした。次の瞬間そこには大きな火柱が立った。タンク群は全滅。爆撃の目標とされた砲台も大被害を受けた。

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