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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 57

日本軍も反撃に転じた。「赤城」「加賀」「蒼龍」から攻撃隊を発進させたのだ。その戦力は零戦19機、暴風16機、天山14機、彗星11機である。攻撃隊長は板谷茂少佐(零戦搭乗)であった。
攻撃隊はアメリカ軍空母艦隊を発見、直ちに攻撃を開始した。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトト・・・・・・・(全軍突撃せよ)」
ドガガガガガガガガ
多数の対空砲火が航空隊を襲う。
攻撃の対象とされたのは戦艦「アイオワ」であった。
1機、また1機と航空機が撃墜されていく中、
ドカーン
彗星が投下した250キロ爆弾が戦艦「アイオワ」の後部甲板に命中した。さらに天山が一斉に魚雷を発射。
ズズーン ドズーン
2発が「アイオワ」の左舷後部に命中した。さらに被弾した暴風が火炎の尾を吹きながら駆逐艦に体当たりし轟沈した。
「戦果次ノ通リ
・敵戦艦1隻大破
・敵駆逐艦1隻轟沈
以上」
その頃、「榛名」から発進していた水上偵察機がアメリカ軍艦隊を発見した。
「敵艦隊見ユ、空母3、巡洋艦、駆逐艦各5。」
小型空母「モントレー」「サンハシント」「カウペンス」を基幹とするアメリカ軍の空母艦隊であった。しかし小澤中将は空母「エセックス」「フランクリン」「ベニントン」を中心とした機動部隊の方が大きな脅威と考え、攻撃隊を「エセックス」以下3隻の撃沈に差し向けた。
空母「飛龍」「蒼龍」「翔鶴」の3隻から零戦19機、暴風6機、九七艦攻11機、九九艦爆7機、天山13機、彗星9機の65機がアメリカ軍空母攻撃のために発進した。
「発進!」
攻撃隊長は友永丈一大尉(艦攻搭乗)であった。
「敵機動部隊発見。」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
しかしその時アメリカ軍戦闘機が襲い掛かってきた。雲に隠れ発見が遅れたのだ。
「編隊を解け!」
友永大尉は打電し、暴風がアメリカ機を撃墜し追い払った。
「突入!」
改めてアメリカ機動部隊に接近し、雷爆同時攻撃をかけた。
ズドドドドドド
「フランクリン」めがけて急降下する彗星に対し、「フランクリン」の対空機銃が狂ったように火を噴く。
ヒュウゥゥゥ
ドカーン
命中第一弾が「フランクリン」の中央エレベーターを直撃した。さらに
ドガァァーン
暴風が搭載していた1トン爆弾が「フランクリン」の飛行甲板を引き裂いた。

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