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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 58

「ベニントン」には天山と九七艦攻が襲い掛かった。
ドガガガガガガガ
激しい対空砲火を縫ってまず九七艦攻が魚雷をいっせいに発射
ドドーン ドゴーン
左舷中央と後部に水柱が立った。さらに天山は800キロ徹甲弾を「ベニントン」の飛行甲板後部に命中させた。
「戦果次ノ通リ
・敵空母2隻撃破
以上」
友永大尉が再集合を求めると集まったのは零戦は1機、暴風は6機(全機)九七艦攻は4機、九九艦爆は3機、天山は4機、彗星は7機であった。

一方この時機動部隊本隊は「モントレー」「サンハシント」「カウペンス」の艦載機による空襲を受け、「蒼龍」は飛行甲板を破壊され、航空機が着艦できなくなった。さらに「翔鶴」は4発の魚雷を受け、大破炎上し、火災鎮火後、ミッドウェーに向かった。
帰還した航空機は「飛龍」と「赤城」に収容された。皮肉にも被撃墜が多かったため着艦できない機はなかった。
小澤中将はさらに空母「赤城」「加賀」「瑞鶴」から零戦11機、暴風9機、九七艦攻18機、天山は14機を出撃させた。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
攻撃隊は無傷の「エセックス」に狙いを定め魚雷をいっせいに発射した。
ドズーン ズズーン
右舷前部に2発続いて
ドドーン ズドーン
右舷中央と後部に各1発が命中した。
さらに
ドゴォォーン
被弾した暴風が1トン爆弾もろとも「エセックス」に体当たりし、火災を発生させたが、ダメコンの必死の消火活動により火災は鎮火した。
「戦果次ノ通リ
・敵空母1隻撃破
以上」
と攻撃隊長の村田少佐は打電した。
航空支援艦隊(「大鳳」特設空母「隼鷹」「飛鷹」軽空母「龍驤」などの部隊)は「蒼龍」の被弾、「翔鶴」戦線離脱の報を受け、機動部隊本隊の苦戦を知った。
航空支援艦隊のもともとの目的は、アメリカ軍空母艦隊を撃滅そこで苦戦している機動部隊本隊のため、「エセックス」「フランクリン」「ベニントン」に止めを刺すべく攻撃隊を編成した。零戦20機、暴風4機、天山18機、彗星21機である。これが「隼鷹」の艦爆隊長志賀淑雄大尉に率いられて出撃した。

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