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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 53

敵の対空砲火で被弾した彗星は火を噴きながらも艦爆の特性を活かし、そして搭乗員の必死の操縦もあり対空砲火陣地に突入した。
ドドドォーン
大爆発が起き、これに奮起させられた暴風が別の対空砲台に1トン爆弾を叩きつけた。
ズガァ〜ン
対空砲火は激しかったが日本軍の攻撃はもっと激しかった。ホイラー飛行場と対空砲台は大損害を受けた。
「帰還セヨ。」
第2波攻撃隊は引き返していった。
「第3波攻撃隊、発進。」
今度の攻撃隊はヒッカム、フォード飛行場を狙った。攻撃力は暴風12機、零戦22機、九九艦爆43機であった。千早猛彦大尉(艦爆搭乗)がこの部隊を率いていた。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
ギュウゥ〜ン
ヒュウゥゥゥ
ズガァン ドドーン
暴風も固まって駐機している真ん中に1トン爆弾をお見舞いした。
ドグワァーン
さらに迎撃にあがってきたアメリカ軍機を零戦が次々に撃墜した。
ヒッカム飛行場の航空機は全滅した。しかし、
「再攻撃ノ要アリト認ム」
と千早大尉は打電した。
バーバス、ベローズの基地にもたくさんの航空機が確認されたためである
小沢治三郎中将は第4波攻撃隊を編成した。淵田美津夫中佐(艦攻搭乗)率いる攻撃隊暴風13機、零戦34機、九九艦爆50機、九七艦攻43機が発進した。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
まず先に攻撃したのは800キロ爆弾を搭載した九七艦攻であった。
ヒュウゥゥ
バガァン ドズーン
次々に爆弾が投下され、あっと言う間にバーバス飛行場は壊滅状態となった。
さらに迎撃にあがってきたアメリカ軍航空機を暴風が殆ど撃墜した。
九九艦爆はベローズ飛行場を攻撃した。
グワァン ズドーン
航空機に次々に爆弾を命中させ、さらに
ドガガガガガガガッ
激しい機銃掃射もした。
ズドドドドドドドッ ボゥンッ
迎撃にあがってくる戦闘機がたった1機だったため、あっという間にこれは零戦に落とされた。残る零戦は地上の航空機を機銃掃射した。
ベローズ飛行場の航空機も壊滅した。
こうしてハワイの基地航空兵力は大きく削減された。
「よし。次は敵機動部隊の索敵だ。」
小沢中将は偵察機を飛ばし始めた。九七艦攻13機、二式艦偵9機が空母から発進。「熊野」と「大淀」から零式水偵が3機飛び立った。
さらに2時間後機動部隊から天山が13機、「榛名」と「三隈」から零式水偵が4機飛び立った。

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