PiPi's World 投稿小説

太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

の最初へ
 50
 52
の最後へ

太平洋の荒波 52

作戦開始は8月22日であった。この日に機動部隊本隊の艦載機が3波にわたる空襲でハワイの航空基地を使用不能とする。その後、航空支援艦隊がアメリカ軍空母艦隊を撃滅。捕まえそこなったとしても水上戦隊がこれに代わってアメリカ軍空母艦隊を撃滅する。
また、航空支援艦隊と水上戦隊の両方がアメリカ軍空母艦隊を発見できなかったとしてもこれを逃すことはない。ハワイ空襲を終えた機動部隊本隊がこれを捕捉撃滅するからである。
水雷戦隊はアメリカ軍の水上戦隊が現れた際、攻略支援艦隊と共にこれを水雷戦で撃滅する。
アメリカ艦隊を撃滅した後、水上戦隊の艦砲射撃と「藍山」の空襲でアメリカの陸上戦力を漸減、攻略本隊が上陸する。
という手筈になっていた。
平たく言うと日本軍艦隊が力づくでアメリカ艦隊を撃滅。その後、地上のアメリカ軍を攻撃し、上陸戦隊が悠々とハワイに上陸、占領するという作戦であった。

予定通りの配置についた日本軍艦隊は8月22日、手筈の通り機動部隊本隊から江草隆繁少佐(艦爆搭乗)が率いる攻撃隊が発進した。その戦力は暴風13機、零戦28機、彗星34機であった。
「発進!」
攻撃隊は空母「赤城」の上空で編隊を組むとハワイに向かった。
「おおっもう飛行場が整備されているぞ。」
「物凄い数の航空機だ。」
飛行士たちは驚いた。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
航空隊は突撃体制を組んだ。
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
エヴァ飛行場攻撃とカネオヘ飛行場攻撃の二手に別れ彗星は爆弾を投下した。
ヒュウゥゥ
ドガァン スガーン
爆弾を搭載していた8機の暴風も滑走路に1トン爆弾を投下し始めた。
ドッガァ〜ン!!
大穴が開き離着陸が困難となった。
迎撃機があがってこなかったため戦闘機も地上の航空機を機銃掃射した。
約30分の攻撃でエヴァ飛行場とカネオヘ飛行場はあっという間に火の海となった。
「全機帰還セヨ。」
攻撃隊は引き返した。
第2波攻撃隊は既に発艦準備が完了していた。
「発進!」
先の攻撃隊を収容する前に攻撃隊を飛び立たせた。今度は暴風33機、零戦20機、彗星29機を高橋赫一少佐(艦爆搭乗)が率いての攻撃であった。
「目標ホイラー飛行場。」
「各機了解。」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
ギュウゥ〜ン
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
ヒュウゥ〜
ドドーン グワァン
しかし、今度はアメリカ軍の反撃もあった。激しい対空砲火である。
ダダダダダダッ
ドガガガガガッ

SNSでこの小説を紹介

戦争の他のリレー小説

こちらから小説を探す