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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 49

6月14日未明、「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」「翔鶴」「瑞鶴」から発進した暴風43機、零戦68機、九七艦攻43機、彗星艦爆73機は淵田美津夫中佐(艦攻搭乗)に率いられてアメリカ軍機動部隊を攻撃。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
ギュゥーン
ドドドォーン
水平爆撃で軽空母「ラングレイ」を攻撃した。
この攻撃で「ラングレイ」は集中攻撃を受け轟沈した。
続いて重巡洋艦「ミネアポリス」と駆逐艦「パース」も撃沈。油槽船、大型貨物船各1隻、武装商船2隻、コルベット3隻も水柱と共に海底に消えた。
しかし、この艦隊はアメリカ軍の主力艦隊ではなかった。
日本軍主力を挙げた攻撃はアメリカ軍に決定的な打撃を与えるには至らなかった。
日本軍は索敵機の数を増やしアメリカ軍機動部隊を探した。
すると「比叡」2号水偵がボーガン少将率いる「エセックス」「イントレピッド」「フランクリン」を発見した。
空母「キャボット」は結局沈没したが、「イントレピッド」は火災を消しとめ、作戦行動が可能な応急修理を済ませていたのだ。
「第二次攻撃隊発進!」
小澤中将は命令した。
「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」から大慌てで用意が完了した暴風13機、零戦28機、九七艦攻11機が友永丈一大尉(艦攻搭乗)に率いられて出撃した。
艦攻は全て爆装であった。これは深度調整が必要な魚雷の装備が間に合わないと判断した為である。
「敵機動部隊発見!」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
しかしアメリカ軍の対空砲火は激烈だった。
ドガガガガガガガガガ
何百という対空砲火が一斉に火を吹いたのだった。
その中で被弾した艦攻が800キロ爆弾もろとも「イントレピッド」に体当たりした。
ズドォ〜ン
轟音と共に黒煙が上がった。さらに6機の暴風は爆弾を携行しており、うち1機の投下した1トン爆弾が
ドガァ〜ン!!
「イントレピッド」の飛行甲板を直撃した。
友永大尉は空母「赤城」宛に打電した。
「戦果次ノ通リ
・敵空母1隻大破炎上中、撃沈確実
以上」

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