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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 50

「第二次ハワイ沖海戦」と呼ばれるこの戦いはここで終わった。日本軍艦隊はミッドウェーに引き揚げていったのである。この戦いにおけるアメリカ軍の被害は甚大で、空母11隻、巡洋艦4隻、駆逐艦5隻、その他艦艇7隻を失った。日本軍は駆逐艦「浜波」を失ったのみである。
アメリカ軍航空機の被害も甚大で、失ったものが1250機、損傷230機(いずれもジョンストン島のものを含む)であった。日本軍の喪失は103機であった。
一方、内地では最新鋭戦艦「尾張」と同型艦「淡路」が完成した。主砲は「大和」型を上回る51センチ三連砲が3基(9門)、対空砲99門、対空機銃231門であった。初の任務はブーゲンビルの砲撃であった。
7月3日、ラバウルで給油した2隻は軽空母「雲鷹」とラバウル航空隊の傘に守られブーゲンビルに向かった。
7月4日未明
「主砲発射用意良シ。」
「戦闘、右砲戦!目標敵飛行場。」
「発射始メ。」
「撃チ方始メ。」
ド・ド・ド・ドオォーン!
ズドドドドド!
零式弾約200発を受け、既にブーゲンビルの飛行場に合った飛行機はほぼ壊滅した。
「目標変更、敵陸上砲台。」
「発射用意良シ。」
艦長は発射用意が出来たことを聞くと
「発射始メ。」
と下命、これに対し砲術長が
「撃チ方始メ。」
と命令した。
ドドォーン ドドォーン
ドン ドドン
主砲だけでなく口径17センチ(3連装×2基)の副砲も火を吹いた。

「撃チ方止メ!」
約3時間あまりの砲撃でブーゲンビル基地は壊滅状態に陥った。
戦艦「尾張」「淡路」はラバウルで給油した後、トラック基地に向かった。

日本軍はアメリカ軍の戦力が整わないうちに再びハワイを攻撃。今度は占領することを計画していた。この作戦に向けて各艦隊が動き出した。日本軍の当時の戦力を以ってすればこの作戦は無理ではないと考えたのだ。
7月29日、日本軍はスパイからの情報と航空偵察によっハワイの状況を知った。
何と既に飛行場の整備が進んでいた。これを見て日本軍は大慌てでハワイ攻略作戦の準備に取り掛かった。

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