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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 47

山本五十六大将は護衛空母群に十分な打撃を与えたと判断し、艦隊に集結を求めた。そして三川軍一の部隊に残存部隊の撃滅を命じた。
翌12日未明、高速戦艦「金剛」を飛び立った水上観測機が機動部隊を発見。
「翔鶴」「瑞鶴」から発進した島崎重和少佐(艦攻搭乗)率いる暴風13機、零戦8機、九七艦攻3機、彗星艦爆13機がアメリカ軍機動部隊を攻撃した。
この艦隊はボーガン少将率いる「エセックス」「キャボット」「イントレピッド」「フランクリン」の4空母を中心とする部隊であった。
「目標発見!」
「あっ敵機!」
「続け!」
ズガガガがガガッ
暴風13機は全て爆弾を携行していなかったためあっという間にアメリカ軍戦闘機を22機撃墜。損害たった3機という戦果を挙げた。
その空戦の間に突撃体制を作った彗星艦爆13機が爆弾を投下した。
ヒュウゥゥゥ
ドガァーン
ズズゥン
「キャボット」に2発を命中させた。
続いて九七艦攻3機が突入、島崎重和少佐の放った魚雷が巡洋艦「バーミンガム」に命中した。
島崎少佐は打電した。
「戦果次ノ通リ
・敵空母1隻大破
・敵巡洋艦1隻撃破
以上」
その頃「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」の4空母から友永丈一大尉(艦爆搭乗)率いる暴風14機、零戦20機、九九艦爆33機が出撃した。
「発進!」
攻撃隊は艦隊の上で編隊を組み、敵機動部隊に向かった。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
この時は上空にあった戦闘機を暴風がひきつけ、空母の上空に隙が出来た。
「突撃!」
零戦の内8機が空母「イントレピッド」の上空から機銃掃射をした。それに続いて九九艦爆が爆弾を投下した。
空母「イントレピッド」は激しくジグザグ航行をしていたが
ドカーン
ついに飛行甲板に直撃弾を受けた。さらに
ドドドォーン
被弾して燃料タンクに火がついた九九艦爆が爆弾もろとも体当たり、火災を発生させた。
九九艦爆の内14機は「キャボット」に向かい先の攻撃と別に4発の爆弾を命中させた。
友永大尉は「赤城」宛に
「戦果次ノ通リ
・敵空母1隻大破、撃沈ノ算アリ
・敵空母1隻撃破、火災発生
以上」
と打電した。

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