PiPi's World 投稿小説

太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

の最初へ
 42
 44
の最後へ

太平洋の荒波 44

これを見て暴風は目標を「バンガーヒル」に変更した。
ヒュゥゥゥ
ドグワァーン
ドドドォーン
ひときわ大きな爆発音が響き渡り、「バンガーヒル」は大損害を受け、火災が発生した。
一方爆弾を携行していない12機の暴風と21機の零戦はアメリカ軍戦闘機49機を撃墜した。
「戦果次ノ通リ
・敵空母1隻大破
・敵空母1隻大破炎上中
以上」
第一次攻撃隊が戦果を挙げている頃、「加賀」「蒼龍」「翔鶴」から暴風32機、零戦12機、天山艦攻24機、九七艦攻7機が第二次攻撃隊として発進した。攻撃隊長は村田重治少佐(艦攻搭乗)であった。
敵機動部隊発見。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
天山艦攻は横一列編隊を組んで海面すれすれから「タイコンテロガ」に魚雷を一斉に発射した。
ズドドーン
ドグワァン
二発が命中した。
九七艦攻も横一列編隊を組んで「タイコンテロガ」に向かって突っ込んだ。
ズドーン
ドガァン
相次いで二発が命中し、「タイコンテロガ」は右に大きく傾斜した。
暴風32機、零戦12機は制空戦闘機としての役目を果たし36機のアメリカ軍戦闘機を撃墜した。
「戦果次ノ通リ
・敵空母大破、傾斜
以上」
この2度の攻撃で発進した零戦は殆どが零戦52型で、零戦21型に比べ旋回性能が向上し、火力も強化されていた。これが敵機撃墜数が上がった一つの要因である。もちろん暴風の空戦能力の高さもある。また、アメリカ軍艦載機の搭乗員の一部が訓練不足であった点も否めない。
第三次攻撃隊は対空砲火で多くの損害を出したことから防空巡洋艦の撃破を狙っていた。
戦力は「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」「翔鶴」「瑞鶴」から発進した暴風22機、零戦19機、天山艦攻3機、九七艦攻6機、彗星艦爆2機であった。攻撃隊長は関衛少佐である。
「敵機動部隊発見。」
「突入!」
突撃体制を作らず一斉に突入した。
暴風の急降下爆撃で「ポートランド」が爆沈し、「チェスター」も船体が真っ二つに折れ沈没した。

SNSでこの小説を紹介

戦争の他のリレー小説

こちらから小説を探す