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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 43

日本軍主力艦隊がハワイにまっすぐ向かっている時山本五十六大将の戦艦「大和」に率いられ「武蔵」「長門」以下水上戦隊はハワイ北方海域で出番を待つ。万一、機動部隊が大損害を受けたときは「春日丸」「瑞鳳」「鳳翔」の艦載機の傘の下、アメリカ軍に決死の突撃をかけ、最悪でも相討ちになる覚悟であった。
更に主力機動部隊と別に空母「大鳳」軽空母「龍驤」に軽巡「阿武隈」、駆逐艦4隻の部隊がハワイ北方沖に忽然と姿を現し、アメリカ軍を横から攻撃することも計画されている。
三河軍一中将の重巡「青葉」「古鷹」「衣笠」「加古」軽巡「天龍」「夕張」は機動部隊がアメリカ航空兵力を漸減した後、田中頼三が指揮する駆逐艦8隻と共アメリカ軍水雷戦隊や輸送船団を攻撃する手筈になっている。
さらに遥か後方のトラック基地に居る重爆撃機「藍山」も折を見てハワイ基地の攻撃に加わることとなっている。

6月11日、高速戦艦「榛名」の水上偵察機から機動部隊発見が入電。
アメリカ海軍空母「バンガーヒル」「ハンコック」「タイコンテロガ」を中心とした機動部隊であった。
「之ヨリ発進、之ヲ撃滅ス。」
小澤中将は即決し「赤城」「飛龍」「瑞鶴」の3隻から第一次攻撃隊零戦21機、暴風20機、彗星艦爆41機、九九艦爆19機を発進させた。指揮官は志賀淑雄大尉(零戦搭乗)であった。
「敵機動部隊発見!」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
編隊は形を変えた。そして
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
暴風、彗星、九九艦爆は「ハンコック」に集中攻撃をかけた。
ドガガガガガガガガガガが
猛烈な対空砲火の中を突撃する艦爆隊。まず爆弾を投下し始めたのは九九艦爆であった。
ドカァーン
ドドォーン
飛行甲板に二つの黒煙が上がった。
ボゥーン
バガァン
続いて急降下する彗星は対空砲火で多くを失ったが、それでも
ズシーン
ドガーン
やはり2発を命中させた。

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