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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 42

藍山の内10機は小型爆弾を多数搭載していた。この10機はホイラー飛行場に向かい、地上の航空機を攻撃し始めた。
「航空機を上空退避させよ。」
まだ攻撃を受けていない飛行場の航空機は次々に発進していった。
ダダダダダダダダダッ
一部のアメリカ軍機は藍山を撃墜しようとしたが回転砲塔の20ミリ機銃がアメリカ軍機を逆に撃墜した。
藍山20機は水平爆撃で工場地帯に爆弾の雨を降らせた。
ドガン ズガン ドォン スゴォン
工場は次々に破壊されていった。
「全機引揚。」
各所から黒煙の上がるハワイ基地を尻目に、全弾を投下した藍山爆撃機はトラック基地に引き返していった。
上空退避していたアメリカ軍機はやっと基地に着陸した。しかし、
「上空に敵機!!」
日本軍機動部隊から飛び立った双発の艦上戦闘機「暴風」が飛来したのだ。
ドド〜ン
最初に投下された爆弾はフォード飛行場の滑走路に大穴を開けた。
戦闘機暴風はヒッカム、フォード、バーバス、ホイラー、ベローズ、カネオヘ、エヴァの七つの飛行場を同時攻撃すべく「赤城」「加賀」「蒼龍」「翔鶴」の4隻、そして「大鳳」からも発進した。この5隻に積んであった全ての暴風が投入されたのだ。
ドガァーン! ズドォーン!
各飛行場の滑走路は次々に大穴を開けられていった。
ダダダダダダダッ
爆弾を投下し終えた暴風は地上に並んでいるアメリカ軍機を機銃掃射し、次々に炎上させた。
何とか飛び立ったアメリカ軍機も暴風の対空戦闘能力の前に撃墜されていった。しかし、
ダダダダダダダダ ボゥーン!
P51戦闘機だけは違った。暴風と互角以上に戦ったのだ。
「あの新型機は手強いな・・・・・・」
しかし、滑走路が既に殆ど破壊されていた為、P51が迎撃に上がってくる数は少なかった。
「新型機だけを狙え。機数は少ないぞ。」
暴風はP51を何とか撃墜し終えた。
ドガガガガガガ
ハワイ基地の港湾施設も暴風の機銃掃射を受けた。
この頃、アメリカ海軍機動部隊は既に再建されており、更に、かなりの数の護衛空母も建造されていた。
「ハワイ基地、日本軍の大空襲を受ける。」
と電報を受け取ったハルゼーは太平洋艦隊の全力を挙げて日本軍に反撃を開始すべく、ハワイに向かった。
一方、日本軍はまだミッドウェーを出港したばかりであった。
日本軍主力となる空母「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」「翔鶴」「瑞鶴」、高速戦艦「比叡」「霧島」「榛名」「金剛」、重巡6隻、軽巡4隻駆逐艦9隻はまっすぐ西からハワイに進撃する。

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