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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 29

一方戦艦「金剛」「榛名」「霧島」「比叡」重巡「利根」「筑摩」から零式水偵合計6機が発進した。

2段索敵(同じところを2機の偵察機が時間を置いて索敵する)を行うも敵艦隊を発見することがなかった。そこで日本軍機動部隊はフィジー基地を破壊することを決定した。
「あ、上空に敵機を発見!」
上空にカタリナ飛行艇が飛んで来ていた。サンタクルーズ攻撃によってアメリカ軍は執拗な索敵を続けていたのだ。そして日本軍機動部隊の位置はアメリカ軍に先に発見されてしまったのだ。
「小澤中将どうされますか?」
「このまま進むよ。ただ上空の零戦の数を増やし給え。」
「はっ。」
零戦が各空母から発進。防空体制が強化された。
1時間後
「敵機来襲!」
陸上基地から発進したと見られるB25がやってきた。しかし零戦がこれにくらいつき、あっという間にやってきた10機を全て撃墜した。
15分後、F4Fが4機とアペンジャー雷撃機7機が飛来した。
「敵機!」
しかし、これも零戦の敵ではなかった。F4Fはあっという間に全滅。アペンジャー5機も撃墜され、やっと2機が魚雷を「霧島」に発射したが、これは軽くかわした。
「アペンジャーか・・・空母が近くに居るのかそれともフィジーから飛び立ったのか・・・・・・」
小澤中将は艦橋で考え込んだ。
しかし小澤中将が結論を出す前に
「敵機!」
F4Fが2機、ドーントレス爆撃機が5機やってきた。
「行かせるかよ!」
上空を守る零戦が次々に敵機を叩き落し対空砲火が火を吹く前に敵機は全滅した。

小澤中将はフィジー島に攻撃隊を送った。零戦39機、九九艦爆56機の95機である。攻撃目標は石油タンク、物資倉庫である。米豪遮断が今次作戦目標だからである。
攻撃部隊がフィジー島上空に達した。
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
攻撃隊長、江草隆繁少佐は打電した。そして
「トトトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
九九艦爆は二手に別れ、タンク群と物資倉庫に銃爆撃を加えた。
ドド〜ン ドグワァ〜ン ズズ〜ン
ダダダダダダ ドーン
各所から黒煙が上がり攻撃目標はあらかた破壊し尽くした。

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