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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 25

先に零戦隊と遭遇したF4F隊12機のもとへ救援に向かっていたのだがこうなっては救援どころではない。

その上、先に零戦隊と闘いだしたF4F隊は1機を十三試艦戦に落とされた後、圧倒的な数の零戦に取り囲まれ、強引に急降下で逃げた3機を除いて、瞬時に撃墜されていた。
一方空母「加賀」では新たに攻撃隊が編成されていた。零戦13機である。これだけが先ず単独で出撃し、アメリカ軍の防空戦闘機を更に落とすことを期待していた。
これに平行して「瑞鶴」「翔鶴」から二式艦偵8機と偵察用に九七艦攻12機が発進した。

「加賀」を飛び立った零戦はアメリカ軍機14機と交戦した。機数はほぼ同じだが、技量が全く違い、アメリカ軍機は手も足も出ないまま全滅した。
「瑞鶴」「翔鶴」から発進した偵察部隊はアメリカ軍空母を発見することが出来ず帰還した。
「明らかに敵艦載機に接触したはずだが・・・・・・」
「瑞鶴」艦長、長野為輝大佐は首をかしげた。
偵察部隊が帰還したのとほぼ同じ頃重巡洋艦「利根」と戦艦「金剛」から零式水偵2機ずつが発進。「比叡」「霧島」「榛名」と重巡洋艦「筑摩」からは零式水観が2機ずつ発進した。
「敵艦見ユ」
「比叡」2号機から入電。
「艦種知ラセ」
「重巡洋艦若シクハ駆逐艦3隻、及ビ戦艦ラシキモノ1隻。尚、空母発見シエズ。」
小澤中将はこの無電を受け、「赤城」と「加賀」のみから零戦、九九艦爆で編成した攻撃隊を発進させることとした。
江草少佐率いる零戦20機、九九艦爆34機が敵艦隊を目指して発艦した。
攻撃隊は敵艦隊を発見すると先頭を行く戦艦「ニューメキシコ」に向かって攻撃をかけた。
スドドドドドドドド
ドガガガガガガガガ
激しい対空砲火を縫って九九艦爆が急降下し爆弾を次々に投下した。
ヒュウウ
ヒュウウ

ドガーン
ズガーン
二発が命中し、うち一発は後部弾薬庫に命中した。しかし、アメリカ戦艦の装甲が日本軍の爆弾を上回り、この時弾薬庫が爆発することはなかった。

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