PiPi's World 投稿小説

太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

の最初へ
 20
 22
の最後へ

太平洋の荒波 22

なんとソ連がドイツに単独講和を申し出たのだ。駐独大使大島浩はこのことを日本に電報で伝えた。ここに太平洋戦争は大きな分岐点を迎えた。
ドイツは日本、イタリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、フィンランドを含めた「枢軸国」とソ連の講和を提示、ソ連はこれに反対し独ソ単独講和を主張した。
さらにトルコも対ソ宣戦、ソ連は追い詰められ、トルコを含めた8ヶ国と講和を結ぶこととなった。ヒトラーは極東における日本軍の働きに感謝し、航空技術力援助を行った。
「独國ノ技術援助ニ感謝ス。我國トシテモ援助ヲ約束ス。」
日本は潜水艦3隻で分解した零戦をドイツに送った。海大型潜水艦の航空機収容格納庫に零戦の部品を詰め込んだのだ。ドイツからはこのお礼として日本で不足している航空ガソリンが潜水艦の格納庫に収容された。
更にこの帰路インド洋でイギリスのコルベット1隻を轟沈するという戦果まで挙げて潜水艦は横須賀に入港した。
さらに潜水艦が帰ってきた翌々日
「ソヴィエト 帝國ニ降伏。」
国民の士気は大きく上がった。

2月1日、「翔鶴」の改装及び修理も完了。機動部隊は復活した。「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」「翔鶴」「瑞鶴」の6空母。これを護衛する高速戦艦「比叡」「霧島」「榛名」「金剛」と重巡3隻、駆逐艦9隻の堂々たる機動部隊は硫黄島で合流。そしてトラック諸島へ向かった。
そしてトラック諸島で補給を行いラバウルへ向かった。「米豪遮断作戦」の開始であった。
アメリカ軍はこれを防ぐべく海軍部隊をフィージーに向かわせた。
「敵艦発見。」
この頃フェニックス諸島奇襲攻撃を企図していた潜水艦がアメリカ軍艦隊を発見した。
その少し前、まだ艦隊が日本近海で航行していた頃空母翔鶴の格納庫内では。

「これが、『十三試艦戦』ですか・・。」
「そうだ。増加試作型9機。今回の戦闘で、性能をテストする。」
航空士官と整備士官が会話している、その2人の目の前に、その機体はあった。
「ずいぶんと、でかいですね。艦攻よりでかいなんて。」
「火星エンジンを積んでいるからな。戦闘機ということになっているが、実際には戦闘爆撃機だ。250kg爆弾4発搭載での急降下爆撃も可能だ。」

SNSでこの小説を紹介

戦争の他のリレー小説

こちらから小説を探す