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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 146


彼らはロサンゼルスやサンディエゴの攻略に際して米軍を混乱させるべく潜伏していたのだ。

連合軍も、英本土制圧に転用された大陸反攻用の上陸戦艦艇などを英本土にかき集め、必死に溜め込んでいた。

そして、9月。
無理やり準備を急ぎつつも、いよいよ上陸作戦が始まろうとしていた。
独軍も上陸作戦の時期について予想しており、熾烈な戦いとなるだろう。
9月21日。大潮の日を選び、いよいよオーバーロード作戦が発動された。
薄明の頃である。ノルマンディー拠点、W3の電話が鳴った。
「W3だ。」
「敵艦隊接近の模様。」
「来たか。」
この瞬間ノルマンディー一体に警報が飛び、ドイツ軍が戦闘配置に着いた。
ドドドーン
ドドドーン
シュルルルルルル
キュルルルルルル
ドドドォ
グワァーン
ドガーン
艦砲射撃が始まり、黒煙が上がる。
ついに連合軍とドイツ軍の決戦が始まるのだ。
上空にはP51戦闘機に援護されたP47などが沿岸の地上目標は何であれ叩き潰そうと飛び回っている。
同時に、ドイツ軍もTa152やMe262が舞い上がり、次々と空戦が始まる。
陣地を潰そうと、P47だけでなくB25、B26はもとよりB24などの重爆までが出撃していた。
強引に物量でねじ伏せようと言うのだ。

敵軍出撃の報に接した海軍総司令官デーニッツも、近在のUボートや、待機していた空母部隊に迎撃を命じた。

駆逐艦2隻に水柱が立つ。
エレクトロ・ボートの襲撃だ。
ダダダダダダダ
キュンキュンキューン
米軍戦闘機の機銃掃射が始まった。更に
ドゴォーン
スガアァン
次々に爆弾が落とされる。
キュルルルルル
ドガアァン
戦艦の試射が終わり、本射が始まった。
「伏せろ!」
ドドドオォーン
ズズゥーン

「突撃!」
いつの間にか上陸用舟艇が海岸に近づいていた。
ズバババババババ!
中から自動小銃を乱射しながら米兵が飛び出す。
ドゴオォ〜ン
ヒュルルルル
ズガーン
ドイツ軍の陣地からも砲弾が米兵に降り注ぐ。
「地雷やコンクリートウォールを取り除くんだ。」
アメリカ軍の工兵は後から続く部隊のために障害物を取り除こうと必死だ。しかし、
「ぐわっ!」
「ぎゃっ!」
ドイツ軍の反撃に工兵はバタバタと倒されていく。

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