PiPi's World 投稿小説

太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

の最初へ
 140
 142
の最後へ

太平洋の荒波 142

敵機に艦首から突っ込むような機動だ。
だが暴風は横滑り機動を行い、「淡路」左舷前方から攻撃をかけてきた。
ロケット弾発射を示すランプを明滅させる。
反跳爆撃機動を行い、「淡路」の前方と後方に分かれて飛び去ってゆく。
「敵機反跳爆撃及び噴進弾攻撃!」
「流星1機、高角砲により撃墜と判定!」
統裁官が対空砲火の判定を出す。
「噴進弾8発命中!7番、9番機銃破壊!1番探照灯破壊!左舷艦体装甲部に2命中、損害なし!
煙突上部に1命中!煙突損傷!後部射撃指揮所基部に1命中、火災発生!左舷側射出機に1命中!使用不能!」
さらに爆撃の判定も出した。
「反跳爆撃、命中弾6!左舷艦首水線上に2命中、小火災発生!1番主砲塔前盾に1命中、損害無し!
1番副砲塔に命中弾1!砲塔全壊!左舷艦体中央装甲部分に1命中!損害無し!左舷中央後部に1命中!9番高角砲全壊及び機銃2丁破壊!」
判定が出る間にも、急降下爆撃隊と雷撃隊が迫ってくる。
雷撃機を狙える火器は次々に照準を合わせてゆく。
右舷側の火器で急降下爆撃隊を指向可能なものから次々に砲身や銃身を高く上げ、上空を狙い出す。
その間にも「淡路」は左への旋回を続けている。
「戻せ!舵中央!」
艦が直進へと戻ってゆく間に、急降下爆撃隊が上空にやってきた。
一斉に翼を翻し、急降下してくる。
暴風の独特のダイブブレーキ音が響きわたり、爆撃照準に適した速度まで機速を落として降下してくる。
「取舵一杯!」
まだ直進に戻りきらないうちに嶋取艦長は再び取舵一杯を命じる。
さすがに艦が重いだけに、大和型を改良した艦体で旋回性能が高いと言っても速度は落ちている。
だがこの不規則な取舵で急降下爆撃隊の照準は狂わされた。
「暴風1機、機銃により撃墜と判定!流星1機、高角砲により撃墜と判定!」
統裁官が判定を下す。
そして、爆撃隊が爆撃機動を行い、高度数百mで引き起こしをかけて飛び去ってゆく。
「艦橋右舷側に爆弾1命中!2番、4番高角砲全壊!3番主砲塔天蓋に爆弾1命中!損害無し!後部甲板に爆弾1命中!火災発生!」
「「尾張」の対空射撃により暴風1機撃墜と判定!」
実戦では僚艦の支援射撃もある。
統裁官の判定が出たところで、3群に分かれた雷撃隊が襲い掛かってきた。
1隊は左舷前方から、他の2隊は左舷から。
(雷爆同時でなくてよかったぜ・・・・。)
嶋取艦長は思った。
飛行速度が速すぎると魚雷投下時に魚雷が着水の衝撃で破損する為に流星隊も雷撃速度まで落として飛んでいる。

SNSでこの小説を紹介

戦争の他のリレー小説

こちらから小説を探す