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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 14

この頃高須中将の低速部隊もハワイに向かっていた。この部隊の仕事は陸上基地への砲撃と周辺海域の哨戒であった。
山本大将の率いる部隊に随伴する空母「瑞鳳」から発進した艦上偵察機はハワイに輸送船団が居ることを確認。すぐさまそれを「大和」に打電。これを読んだ山本大将は小澤中将宛に輸送船を撃沈するよう命じた。
小澤中将は零戦24機、九七艦攻33機を出撃させハワイに停泊している輸送船を撃沈するよう命令した。
この輸送船団はハワイに物資の輸送を行いサンディエゴに帰港する直前だったのだ。
「敵艦です。」
「あの輸送船団だ間違いない。」
「突撃!」
上空にアメリカ軍の戦闘機が7機あったがこれを零戦がたちまち全機撃墜した。
九七艦攻33機は海面すれすれを飛行し次々に魚雷を発射、輸送船団はあっという間に全滅した。
日本軍攻撃隊には被害なし。完全な大勝利だった。
小澤中将はこの攻撃隊が帰還する前に零戦83機、九九艦爆147機を発進させホイラー飛行場の攻撃を命じた。
「発進!」
攻撃隊長は江草少佐である。
「攻撃開始!」
地上にはたくさんのアメリカ軍航空機が翼を並べている。丁度上空退避していた航空機が着陸したところだった。
飛行場上空に入った攻撃隊は次々に急降下して地上のアメリカ軍航空機や格納庫を次々と破壊。爆弾を投下し終えた艦爆は機銃掃射でまだ残っているアメリカ軍機を次々に破壊した。
物凄い轟音が上がり飛行場は各所から黒煙を上げた。
ダダダダダダダ
地上の対空機銃が火を噴くがこれは零戦の機銃掃射によって沈黙した。
さらに小澤中将は「翔鶴」「瑞鶴」から零戦20機、九九艦爆23機、九七艦攻25機を発進させアメリカ軍の地上施設破壊を命令した。攻撃隊長は島崎少佐である。

「目標発見。敵レーダーサイト。」
この攻撃隊はレーダーサイトや発電所、橋梁などを攻撃、破壊した
一方近藤部隊は小澤艦隊に追いついた。小澤艦隊は空襲をするためにハワイから離れた位置にいたからである。近藤中将は高速戦艦4隻でハワイの基地を艦砲射撃すべしと命令を受けていた。そこで小澤艦隊を追い抜きハワイへ向かった。その時である。
「敵水雷戦隊ラシキモノ発見。」
小澤艦隊の重巡「最上」から飛び立った水偵から入電。小澤中将は攻撃隊を編成した。
「赤城」「加賀」「蒼龍」から零戦35機、九九艦爆60機が飛び立った。
またほぼ同じ頃「翔鶴」「瑞鶴」にハワイを攻撃した航空隊が帰還した。

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