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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 109

「用意!てぇっ!」
サバァン
各所から微妙に角度を変えた魚雷が突き進む。
ズシーン ドドーン
ズガーン ドゴーン
4発の魚雷が「ボノム・リシャール」に命中した。
「戦果次ノ通リ
・敵空母1隻大破
以上」
この無電を受けた小澤中将は用意してあった第二攻撃隊を発進させた。これで「ボノム・リシャール」にとどめを刺そうとしたのだ。
「発進!」
空母「雲龍」「天城」「葛城」から暴風14機、零戦艦爆22機、天山11機、彗星23機の合計70機が発進した。

「ん?おい、雲の切れ間!」
「いたぞ。」
「敵機動部隊発見!」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
ギュウゥ〜ン
まずは艦爆隊が突撃した。
ダダダダダダダダダダ
突撃した暴風は対空放火に妨害され2機を失い、至近弾すら与えられなかった。しかし
ヒュウゥ〜 ヒュウゥ〜
ドドーン
零戦艦爆の投下した爆弾が「ボノム・リシャール」の中央エレベーターを吹き飛ばした。
ドガァーン
今度は後部飛行甲板に直撃弾。飛行甲板に穴があき、黒煙が空高く上った。そこへ
ギュウゥ〜ン ドゴォーン
被弾した彗星が体当たりした。穴が開いた所への体当たりであったため、格納庫内に火が広がった。
「火災消火、急げ。」
ダメコンが消火に駆け回る。
「喰らえ!」
天山が投下した800キロ対艦用徹甲弾は「ボノム・リシャール」の装甲を貫き、後部雑倉庫を破壊、「ボノム・リシャール」は戦闘不能となった。
「あっ、レーダーが機影をとらえました。その数約百!」
「何っ!」
飛来したのは内陸の基地を飛び立ったB17爆撃機であった。
「来たぞ。突撃!」
上空を守る暴風は機動部隊のかなり手前に防空網を張り、米軍機に立ち向かった。
ドガガガガガガガガ
ズズーン ドズーン
大爆発を起こし、木っ端微塵になっていくB17が多く出たが、勇敢なアメリカ機は箱型の編隊を崩さず、防空網を突破していった。

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