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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 107

「ふう。どうやら凌ぎ切ったな。」
「やはり素晴らしいですな。」
「うむ。暴風も零戦もその能力を最大限に生かしてくれているようだ。」
「しかし、これ以上の攻撃は難しいかもしれませんな。」
「そうだな……」
「失礼します。索敵機からの正式入電。空母1隻を含む艦隊を発見。距離190浬。」
「御苦労。」
「山口長官、何機使えそうか残存機を見てまいります。」

「戻りました。私の判断では零戦1機、暴風2機、天山1機ですな。」
「それだけではない。使えそうなのは集めるということで『瑞鶴』が収容している。」
「左様でありますか。」
「『瑞鶴』から暴風が8機、天山が7機出撃可能とのことだ。板谷の戦闘機隊の6機もこれに随伴させる。そして零戦1機、暴風2機、天山1機も発進させよう。」
「はっ。」
「出撃準備にかかれ。対艦兵装!」
空母「飛龍」に板谷少佐率いる零戦6機が着艦。機動部隊の上空を守るのは暴風に任せることとしたのだ。そして零戦6機は燃料と弾薬を補給した。空母「赤城」では零戦1機、暴風2機、天山1機が準備を完了。空母「瑞鶴」でも暴風が8機、天山が7機が発艦可能な体制となった。
「発進!」
天山艦攻搭乗の村田重治に率いられ暴風10機、天山8機、零戦7機の25機は敵機動部隊に向かった。
「居た。敵艦隊だ。」
「空母がいるぞ。」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
ギュウゥ〜ン
攻撃位置に向かうと
ドッガガガガガガガガガガ
ズドドドドドドドドドド
米軍の対空砲火が一斉に火を吹いた。まず零戦が突入し、上空退避しているF4Fを7機、ダグラスTBDデヴァステイターを4機撃墜した。
「突入!」
日本機は米艦に向かって攻撃を開始した。しかし、激しい対空砲火の前に思うように攻撃が出来ない。
「先にあれをやれ!」
当初目標としていた空母から周囲の巡洋艦に目標を変更した。
ヒュウゥ〜
サバッ ザバン
シュウゥ〜 ズドーン
「一発命中!」
魚雷が命中したところに
ドドドォーン
被弾した暴風が体当たりしこれを轟沈した。更に天山の放った魚雷が駆逐艦を撃沈した。
「戦果次ノ通リ
・敵巡洋艦1隻轟沈
・敵駆逐艦1隻撃沈
以上」

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