PiPi's World 投稿小説

太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

の最初へ
 101
 103
の最後へ

太平洋の荒波 103

ドン ドドン ドドン ドン
ボン ボンッボン
ドドドドドドドド
米艦隊も激しく対空砲火を行い、暴風2機は火達磨となり海面に散った。
ヒュウゥ〜ッ
ズドドォーン
天山が水平爆撃で投下した800キロ徹甲弾が「ブロックアイランド」の左舷後部に命中した。
更に別の暴風は対空砲火で右翼タンクに被弾、ガソリンが流出しはじめた。
「爆弾は積んでないが……あいつなら」
ギュ〜ン ドドーン
駆逐艦に体当たり、大破した。
「止めだ!」
天山が魚雷を発射した。
ドゴォ〜ン
駆逐艦は船体が真っ二つに割れ轟沈した。
帰還したのは零戦20機、暴風5機、天山30機であった。これが着艦する前に「飛龍」「蒼龍」から航空隊が発進して行った。帰還した航空機は全て「瑞鶴」に収容された。防空の戦闘機が「飛龍」「蒼龍」へ降りたためである。
「うむ…ご苦労。」
空母「瑞鶴」艦長、野元為輝大佐はそれだけ言い、航空隊を迎えた。
「飛龍」「蒼龍」飛び立った攻撃隊は零戦10機、暴風7機(全機爆装)、九九艦爆4機、天山6機で、これを率いるのは小林道雄大尉(艦爆搭乗)であった。
「ん?あれか。」
「目標!敵空母!」
「ト・ツ・レ(突撃体勢作れ)」
「トトトトトトト・・・・・・(全軍突撃せよ)」
ズドドドドドドドド
「ブロックアイランド」は激しく対空砲火を撃ちながらジグザグ航行で何とか攻撃を回避しようとしたが
ドドーン
小林大尉の投下した250キロ爆弾が飛行甲板に命中し、火災を発生させた。さらに
ズシィーン ズズゥーン
左舷に魚雷が立て続けに2発命中、海水がどっと流入した。そこに
ドカーン
火災の火が飛行甲板上にあった魚雷を誘爆させてしまった。
「総員隊艦!」
「ブロックアイランド」は放棄された。小林大尉は
「戦果次ノ通リ
・敵空母1隻大破炎上中、撃沈ノ可能性有リ
以上」
と、「飛龍」宛に打電、帰路に着いた。損害は暴風3機であった。

SNSでこの小説を紹介

戦争の他のリレー小説

こちらから小説を探す