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戦艦空母艦隊
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戦艦空母艦隊 5

宣戦布告は米国時間正午に駐日大使がマスコミの前で発表し時計の針が24:00を回った時、八八艦隊の空母から艦載機が全て飛び立つ。数時間後、攻撃開始と言う意味の”トラ・トラ・トラ”が発令されオアフ島にあった空軍基地が襲撃され、耐爆ハンガーに駐機していたマスタンクまでもそのハンガーごとぶっ飛んでしまったのだ。それは水上機高速母艦 秋州津に搭載された二式飛行艇 海烏(ウミカラス)が放った防空壕破壊弾によるものだった。
海軍基地でもひどい有様だった。係留していた軍艦は標的艦の様に爆弾の集中投下され、殆どが沈没……何よりも米軍が真っ青にさせたのが極秘裏の存在であった暗号解読・分析センターに焼夷弾を放り込まれたのである。建物ごと焼かれた専門職員の価値は戦艦よりも重い……更に追い討ちをかけたのが空母レキシントンの撃沈であった。同時に両舷に十本の魚雷を直撃し船体が分解しての沈没……キンメルはオアフ島にある基地の損害を聞いて重油タンクやその関連施設が無傷と言う事にピンときた。狙いは重油だ!
太平洋艦隊司令キンメルはレキシントンの撃沈、暗号解析・分析センターの壊滅とショックを受けている暇はなかった。日本海軍の艦隊はハワイを占拠して米本土上陸も視野に入れている可能性もある。ハワイを陥落させられると米軍は太平洋の作戦行動にも支障が出てくる……キンメルは自軍の航空戦力を宛にする気はなかった。戦艦による砲撃戦で決着を付けることにした。


数時間後、高速戦艦比叡を旗艦にした艦隊とキンメルが率いる指揮する太平洋艦隊が砲撃レンジに入り壮絶な主砲の撃ち合いが始まった。砲撃能力ではキンメル司令官が率いる太平洋艦隊の戦艦の方が勝っていた。

キンメルは勝利を確信したが比叡の船長はニッとしていた。同じく高速戦艦”金剛”を旗艦にする高機動艦隊が殴り込みをかけて来たのだ。艦隊指揮官の豊橋中将は開戦数日前に海軍総司令部から超極秘指令を受け、ハワイ付近の公海に待機していた……当然艦隊に配備されている高速空母には艦爆が搭載された。


数時間後、アメリカ太平洋艦隊は砲弾がほぼ尽きかけた戦艦のみになりキンメルは降伏を決意。戦艦は拿捕される。



米国本土ペンタゴンは真っ青になる、B−17による爆撃した米空母も航行不能に追い込まれていたのだ……そこでパナマ運河の強化と第二パナマ運河要塞建設へと動き始める。これには別の意味もある……ナチス第三帝国の勢いが止まらないのだ。英国は第二次日英同盟と亡命政府の検討も入っている。



「墳進弾?」
「英語でミサイル……謂わば銃弾のデカイ奴ですな」
拿捕されたアメリカ軍の戦艦は改装作業の為に船体を分断作業に入っていた。
「確かソ連でその原理が開発されたと聞いてはいるが……可能なのですか?」
「ユダヤ人科学者グループは我が国の技術力なら可能です。ただかなり大型になりますので主砲の用に登載出来ません」
「たく、変な艦を任されたな」
「艦載機は幻龍……対潜哨戒機ですが腹部を飛行爆弾にする事もできます」

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