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戦艦空母艦隊
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戦艦空母艦隊 4

ジョージが副長を務めるB−17のガンナーは叫んだ。

「上空からジャップの戦闘機!」

「ドアホ!日本の飛行機がそんなに高く跳べるはずないだろうが!ナチの連中とは違うんだ!」

機長が怒鳴った瞬間、横を飛んでいた僚機の機首部分が吹き飛び、主翼が折れた。

「バカな!!!」

空の要塞と呼ばれているB−17が意図も簡単に砕け散った。機長は唖然とした……その間にも超零は急降下ししつつも機首に装備された重機関砲で攻撃していく。
「くそ!」

機長が舵を操作しようとした瞬間、彼の頭は57ミリ重機関銃の弾丸により砕け散り、エンジンも火を噴いた。

「総員脱出!」

ジョージは叫んだがガンナーは三名のみだった……機体には弾痕が打ち込まれていた。機体から飛び降りたジョージは落ちて行く機体を空中から見ていた。
「(やはり、ユダヤ人技師が関与していた噂は本当だったのか)」

難を逃れたユダヤ人技師の一部が日本軍の兵器開発に関与している。政府も上層部も否定しているがあの新型機は間違いなく逆エンテ機だ……ジョージはパラシュートで着地すると直ぐに両手を上げた。既に日本軍兵士が銃を構えていたのだ。

ワシントンDCはその戦果に愕然とした……B−17爆撃機全機未帰還。そして宣戦布告数時間前に日本政府は各マスコミに”日本は米国と全面戦争になる”と公表していた。つまり米国が不意打ちをしたのである。

 ジョージ達四人は連行された……捕虜の取り扱いについて説明したのはユダヤ人であった。確かに米国もユダヤ人救出に動いていたが民間レベルで日本の様に国家レベルでしてない。これは欧州各国とも同じであり、ユダヤ人の中には日本に協力を申し出る者も出て来たもおかしくないのだ。
そのユダヤ人はジョージ達に捕虜の取り扱いに関しては日本軍がジュネーブ条約を順守する事や収容所の場所であって、釈放時期に関しては不明だが何年も抑留しないと言う事であった。


 日本は数時間後宣戦布告を通達した。


 橘は演習目的で太平洋公海上に展開していた八八艦隊に暗号文で”真珠採り”を命じた。ハワイ・オアフ島にあるパール・ハーバー海軍基地は米国太平洋艦隊の拠点であるのだ。

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