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戦艦空母艦隊
その他リレー小説 - 戦争

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戦艦空母艦隊 158

「マレーシア連邦のマレーヤの様子は?」
「大したもんですよ、マラッカ海峡に特化した改装をした事はありますね」
第二次日英同盟締結後、既に独立していたマレーシア連邦海軍に対してクィーンエリザベス級五番艦マレーヤの譲渡を決めた。元々この船はマレー連合州の献金により建造された事や植民地支配に対する補償の一つで国民も軍も反対意見は皆無で改装に関しては英国から日本政府に依頼されマレーシア出身の留学生や技術者も参加……主に艦首の改装され海の難所であるマラッカ海峡に特化する事になる。バウスライダーやスタビライザーの追加装備に対潜機能を強化、指揮機能を強化されている。
世界有数の海の難所でもあるマラッカ海峡に特化したのがマレーヤの特徴とも言える……マレーシアも近代造船/操船の技術取得しなければ飲込まれる。故に日本からの技術支援が必須と言える……。
「高麗国海軍はどうだ?」
「相変わらず大正時代のオンボロ船で頑張っている……アメリカから戦艦購入する動きもあるがね」
しかし戦艦はやがて廃れる……航空機や墳進弾の発展が目覚ましく、戦艦を購入すれば無理が生じる。高麗国海軍首脳陣の中には日本海軍の潜水母船購入の動きもあったのだがあの一件で不可能になり、アメリカからの戦艦購入で流れがあるのだが……空母と言っても朝鮮半島人には航空機を作戦レベルに操縦や運用や整備も今の教育水準では無理であった。これには根が深い反日思想が原因とされとおり先の天皇陛下暗殺未遂はその一例となる……故に日本国内でも朝鮮半島人に対する差別意識が跋扈しており双方の外務省も頭を抱えている。
そこで皮肉の策として潜水母艦か水上機母艦ベースの支援及び艦隊指揮に特化した軍艦をアメリカで建造し同時進行でアメリカが援助して高麗共和国の海軍基地近代化を図る事にした。アメリカ海軍は元より英国海軍すら潜水艦及び水上機支援に特化した艦は大型化してない……日本海軍の若宮型水上機母艦と大鯨型潜水母艦はその気になれば空母にも改装出来る……つまり空母化出来て艦載機の運用が自力で出来れば高麗共和国海軍に目標が出来る。
「アメリカ寄りになる恐れもあるが」
「あいつらは黒人に代わる“奴隷”を求めているからな……くれたやるさ」
程なくして高麗共和国はアメリカを手本にした政治体制を確立するのだが政治対立の果てに幾度も無く流血の惨事を起す事になる。

「東シベリアのヴェールヌイ10からの定期報告も入ってますね」
「ご苦労なこったな……高麗共和国の為に対潜哨戒まで」
東シベリア共和国はスターリンの粛清を逃れた者達が建国した反共産主義の集まり故に日本はもちろんアメリカも共産主義の膨張は避けたいので支援を受けられる。ヴェールヌイ型は砕氷駆逐艦であるが元は暁型駆逐艦である……今の任務は高麗共和国領海内の対潜哨戒の最中だ。
「しかしナチの潜水艦なんて来るんですか?」
「今の状況だと無茶をするからな……」
各戦線の停滞が顕著に出始めていた。
ランドパワー国家であるナチス第三帝国はかつての古代ローマ帝国にも迫る領土を持つ……しかしながらその末端や細部になるとヒトラーの意向が正しく伝わっては無く、補給路もままならない。戦争とは大量の物資を消費する一面を持ち戦場が砂漠になると水も補給する必要もある……それには船が効率が良い事は分かるが海軍を蔑にしてきたナチス第三帝国はそれに気がつくのが遅すぎた。補給路を維持すべき海軍が弱ければ……どうなるか。
「ナチの海軍首脳にまともな奴が居るのなら止めているよ……」
「それがいない?」
「そうさ……ナチのベテラン海軍将兵は陸軍ちょび髭伍長を内心嫌っている。陶酔しているのはUボート乗り位か……否一部は分かっている様な気がするがね」
「?」
「ヒトラーを踏み台にする為の戦争とすれば」
彼はため息をつく。

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