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子守唄を添えて…
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子守唄を添えて… 7

「どうしたの…?かくれんぼでもするのかしら…?」
返事は来ない。やはり彼に挑発は効かないらしい。
さすが私のパートナーと言ったとこかしら、と思っていると突然、彼の声が聞こえた。
「質問する…」
私は声のほうに跳ねた。
「何故、女の子を殺せない」
そして、体は金縛りにあったかのように動かなくなった。
もう彼の気配は無かった。
するとさっき彼がいた場所とまったく違うところから、声が聞こえた。
「質問する…」
もう私は声の方を向くことすらできずに、棒立ちだった。
「何故、貴女は生きている」
私の鼓動が速くなった。確実に私は動揺していた。彼の質問は私を止めるには充分過ぎるものだったから。
すると声がまた違うところから聞こえてきた。
「神夜一族…神夜家というのは裏の世界では有名な暗殺一家である」
それは触れられたく無い場所…。
「いや…」
「生まれた子供は男女関わらず、子供の頃から暗殺についての英才教育を学ぶ」
「やめて…」
「しかし、神夜家はその長い年月培われた技術と才能を意外な形で幕を閉じることになった」
「ダメ…お願い…」
「ある男に、皆殺しにされたのだ」
「イヤ、イヤイヤイヤー!!」
凛は、昔の光景がフラッシュバックした。
地面には、血の紅い海、目の前には、頭から股まで、切り裂かれた父、首が斬れた母、腹に刀が刺さった兄、そして、気絶させられた、神夜家の使用人たち
がいた。
私は気付いたら自身を抱え、震えながら、しゃがみ込んていた。
コツコツと足音が迫ってくる。私は何も出来ずにいた。
彼が目の前に来る。私の視界の端には、彼のなまくら剣も見えた。
「なのに…長女、神夜凛は生きている。今、こうして。過去に囚われながらも」
彼の言葉、一つ一つが私を貫いていく。
「一時期は歌手になり、そして今…殺し屋をしている。その原因となったのは…家族を皆殺しにした男を追っているから…当たっていますか?」
私の首に剣が添えられた。嘘を吐くと首を刎ねると言わんばかりに。
白が勝ちを宣言しようとした、その時!
謎「ウハウハ、その美人さんから手を放せカスヤロー」
シュッ!キン!ガシャン!!
白「ウグッ、な、何者だ!」
なんと、弾いたと思ったら、暗くて見えなかったのだろう、壷が白の頭に当たっていた。
謎「ウハウハ、俺の名前は、カジン、歌う人、歌人だ」

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