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TRADEAD
その他リレー小説 - ファンタジー

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TRADEAD 24

「なんでだ?」
そんな事聞かれても…
「わかりません」

「まず切るぞ。時間がない」

切る瞬間、目を瞑ってしまった。
俺がチキンだと云う事を証明してやったよ。


「なるほど。わかりましたよ太田さん」

門真さんの声で、自分がまだ無事と分かり、安心した。

「何がだ?シュウ」
「爆弾設置者の残留思念を読み取れたんですが、これは遠隔操作でも爆発するタイプみたいです」
やっぱり安心できない。

「リミットは」
「タイマーで爆発しない事を設置者に確認されれば、即です」


タイマーを見ると、残り一分。
逃げる時間は無い。
しかも扉壊れてるし…

人生終わった。
二度目の人生終わった。


「飛び降りるぞ」

はぁ?
「了解しました。高見君、行きましょう」

二人に腕を掴まれ、落とされた。




落ちている途中、太田さんが話し始めた。
「高見君、君の力の出番だ」

え?さっき使ったし…
と言うか、この状況で何が出来るんだ。

「酷使させて大丈夫なんですか?」
まったくだ。

「さぁな。だがやってみる価値はある。高見君、落下後の時間に跳べ」

「どうやって!?」
「想像しろ。落下の衝撃を受けない未来を。無茶な使い方だから、さすがに予知能力は失うかも知れないが」


難しい事を言う。
力を失うか、死か。



当然。やるだけやってみるさ!
どうせいつまで使えるかわからない力だ。



そして俺は、地面に当たる直前で、意識を失った…


そんな中、ある言葉が頭に浮かんだ。
果たして文法が合っているのかとか、何故思い浮かんだのかはわからないが。


This power TRADE or DEAD


 

 

 

 

 


───なんだろう、ぐらぐらする…。

無意識にギュッと閉じていた目をそっと開けてみると、ぼんやりと白く霞んだ世界。
ぐるんぐるんと世界が回るようで、目を開けているのが辛い。
けれどなんだか焦るような気持ちがあって、目を閉じてはいけないように感じて、ぼやけた視界をしっかり認識したくて。

………………とにかく気持ち悪い。何だろう、これは。

ここは、どこだ?

とにかく、白い。白という色が邪魔をして、しっかりと見えない。
渦を巻くような映像が目の前を通り過ぎては戻ってくる。

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