PiPi's World 投稿小説

TRADEAD
その他リレー小説 - ファンタジー

の最初へ
 20
 22
の最後へ

TRADEAD 22

と言いますか、どーやって試すんだ!?


「まずは、未来を思い浮かべるんだ。未来と言っても、そんなに先の事じゃない。この場所に居続けたらどうなるか、を考える」


目を閉じて、今自分が居る状況を思い浮かべてみた。


「何か、爆発してるんすけど」
「爆発?何が爆発してるんだ?」

とにかく爆発してる情景が浮かんだ。
何が、とかまではわからない。
「シュウ、近くに爆発物があるか調べてくれないか?」
「わかりました」

しかし何だって急に爆発するんだ?

そもそも予知能力と決まった訳でもない。
俺はそんな未来ではない事を祈った。



「あった…ありましたよ爆弾が!」
文字通りの爆弾発言だな。
しかも何でちょっと嬉しそうなんだよ門真さん…
「まさか本当に予知能力とはな。正直驚いたよ」

いや太田さん…適当な予想だったのか!?

「高見君の能力は、自分の未来を不確かではありますが、体験できる様ですね」
「不確かって、どういう意味ですか?」
「基本的には何もしなかった場合の未来が見えるので、例えば今回ですと、爆弾さえ何とかすれば、未来が変わるわけです」

なるほど。
っておい…爆弾って、そんな簡単に何とか出来ないだろう。
なのに何だ、この人達の落ち着きっぷりは。
「俺と門真で爆弾を担当しよう。高見君と片桐さんは、学校内の全員に伝えて避難してくれ。取り合って貰えるかわからんが…一応、通報も頼む」


俺は逃げるのか…
確かに今はそれが最善策だろう。
この人達の落ち着き方を見てると、任せても大丈夫そうだ。


…だが、何か腑に落ちない。と言うか、嫌な予感がする。
「俺はここに残ります。何か役に立つかも知れないし」
「高見君、僕達だって確実に何とか出来るわけじゃ…」
「いいじゃないかシュウ。最悪の場合俺が責任を持つ」
「…太田さんがそう言うなら従いますよ」

どうやら俺は残る事になった様だ。
嫌な予感が的中しなければ良いが…

「それじゃ片桐さん、任せて良いかな?」


「はい。わかりました」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジーの他のリレー小説

こちらから小説を探す