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TRADEAD
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TRADEAD 17



何だって?
じゃあ俺は誰から噂を聞いたんだ?
諒平はやはり当てにならない。
門真さんなら何か知っているだろうか。
とりあえず明日聞いてみる事にした。
「いや、変な事聞いて悪かった。」
「ん?あぁ、別に良いよ」
まったく気楽な性格だな。
ソクラテスにも聞こうかと思ったが後が面倒…いや、始業のチャイムが鳴ったので諦めた。


始業のチャイムは大事だ。
何よりも。
うん。間違いない。
授業はやはり暇なので俺は別の事を考え始めた。


門真さんはどうやってこの世界に来たんだろう。

片桐先輩は夢みたいな物だって言っていたが。
明日ついでに聞いてみよう。


他に聞くこと何か無いかな…


そう言えば門真さんが気になる事言っていたな。

一時的に普段出来ない事が出来るようになるとか。
夢の中で自分の意識通りに動ける事だろうか?

俺が見てるのは特殊な夢だから有り得るが、もしかしたらの期待を込めて聞いてみよう。


…胸が膨らむな。
いやニューハーフになりたい訳ではない。
ニューハーフについて考えを巡らせていると、いつの間にか放課後になっていた。


有意義過ぎて困っちゃうくらい勉学に集中した約二時間だった。

頑張り過ぎて疲れたのでさっさと帰る事にした。



…のに。
「真哉ぁー!」
唐突な生物の叫びに少々たじろいだ。

諒平か。
何か諒平に急展開でもあったのだろうか?
正直どうでも良いが。

「どうかされましたか諒平殿」
意味もなく仰々しい発言で先手を打っておいた。


「そろそろゴボウ食いたい」



ふーん。
急展開と言うより旧展開だな。
「お前に食わせるゴボウはねぇ!」
パクリと思われない事を祈ろう。

「全てのゴボウは俺の為にある」
何だその発言は。

「負けた。負けたよ諒平君。」
と言う訳で、こういう場合は逃げるが勝ち。
俺はそんな捨て台詞を吐いてゴボウ至高主義者の元を去った。
帰り道は気分転換に空を眺めたりしながら歩いた。


月並みだが、生きてるってのは良いものだなと思う。
まぁ、今は生きてると胸を張って言えない状況だが。




帰宅してからは、寝る直前に考える為に、あまり考え事をしないように食事したり風呂に入ったりした。
リラックスも大事だな。

正直色々考えると暗くなる。
目の前にある事を純粋に楽しむのは重要だ。

リフレッシュして心を落ち着けてから、就寝の準備をした。

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