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クロノセブンス
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クロノセブンス 45

黒子のその言葉と同時にリッディは曲刀をひいた。黒子の首が一瞬で地面に落ちる。

「エゲツないねぇリッディ君」
ライオネルが目を細めると、リッディはそれを無視して崖の縁まで歩いて行った。

「わざわざ叉の国の暗殺者に依頼したんだ…、ほっとけないんだよね」
「叉の国の黒子と言えば、アグニとバドラっていう化け物だが…、良かったな奴等がいなくて」
「アグニだと……よく喋るオッサンだ。で、あそこに入るにはどうしたらいい?」
「会ったばかりの俺を信用する気か?」
「ライオネル・ジィスパーダ。義賊を語る愚か者だろ?」
「たく……案内してやるよ。しかし死にに行くようなものだぞ?それにツレはどうした?」
「ツレ?そんなものいない。………血が疼いてしょうがないんだ、あそこには奴が…俺の親父がいる」
リッディが恐ろしい目で城を睨み付けていると、突然隣りでライオネルがすすり泣きを始めた。
「ち、父親に会うために?何て良い子なんだ…」
「オ、オッサン!!何か勘違いしてんじゃねえか?」
「いや!!勘違いなんてしてないぞリッディ君!!」
「おいおい…、黒子から聞き出した人物像とエラく違うじゃねえか…」
リッディの両肩に手をのせるライオネル。彼はウルウルした目でリッディの顔を見つめると、黙って頷いた。

―――――
ビグ城一室…
「た、隊長大変です!!ライオネルの奴が…」
その兵士はそう言うと隊長の前で膝を折ってゆっくり倒れた。
「き、貴様!!」
「そこを通してくれ、隊長さん」
倒れた兵士の後ろからライオネルが現れると、彼は即座に隊長の頭へ蹴りをいれて気絶させた。ライオネルの後ろにはイライラした様子のリッディがいた。
「オッサンもう帰れ、俺一人で十分だ!!」
「いやそうはいかない、俺にはお前を無事に父親の所へ連れて行く義務がある」
「あのなぁ…」
「今回は特別に報酬なしでいいぞ」

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