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クロノセブンス
その他リレー小説 - ファンタジー

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クロノセブンス 37

「よく聞いてくれました、あなた方に連れてきてもらいたいのですよ、あと2人」
リッディの問いに、ロイは笑顔で答えた。それを聞いたリッディの顔はますます険しくなっていく。
「…冗談だろ?」
「そこに扉があるでしょ?そこから出発してもらいます」
「人の話を聞け!!」
「…何ですか、リッディ」
「あそこのガキはともかく、何で俺まで人探ししなくちゃいかんのだ!!」
「ガ、ガキだと…」
「まあまあ落ち着いて、人手不足なんですよ、2人共仲良く頑張って下さいね、期待していますから」
「ちょ、ちょっと待て!!」
リッディが席を立った瞬間、突然現われた扉が開き、リッディとイーグリットは吸い込まれていった。

吸い込まれた扉の先は荒野だった、獣の骨などが赤く乾いた大地に転がっている。

「…こんな場所があったのか」
リッディは始めてみるその景色に圧倒されていた。それに対しイーグリットは、その景色を見る事なく一枚の紙をじっと見つめている。
「おいガキ、さっきから何見てんだ?」
「またガキだとぉ…」
「も〜らいっ」
イーグリットは目の前で起きた事に目を疑った。しっかりと掴んでいたはずの紙を、いとも簡単にリッディに盗られてしまったのだ。
「な、何だ今の」
「変な顔になってるぞ、ガキ」
「うるさい、返せ!!」
「力ずくで奪ってみな!!」
イーグリットが殴りかかると、リッディはそれを軽々と避けながら紙に書かれた文字を読む。
「何だ、手配書か…、ライオネル・ジィスパーダ─」
「もらった!!」
鈍い音と共にリッディの体が宙に舞う、イーグリットの蹴りがリッディの脇を襲っていた。手放されたその紙には、手書きで“第3のお客様”と書かれていた。

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