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武竜戦記
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武竜戦記 21

「ちょっとジン、単独行動はしない!!もう…」
「ハッハッハッ、若いなぁ」
寂しそうな顔をするミティカ、彼女の後ろに忍び寄る管理者。そして管理者は躊躇する事なく、彼女の尻を鷲掴みにした。

「若い!!若いなぁ」
「何してるのよ…、このエロジジイ!!」
ミティカが管理者の頬を叩くと夜空にパシーンといい音が鳴り響いた。


「─まぁこんな感じで昨日の夜は大変だったんだから」
そう言ながらミティカは机に置いた紅茶を十六夜に勧める。寝ぼけた顔で目を細める十六夜、彼の視線の先には

「初めまして、羅刹(ラセツ)です。よろしく」
長く美しい黒髪を持った人物が立っていた。腰には大きな剣を携えている。

「ミティカ、そいつは誰だ?」
「そうそう彼は管理者の部下なんだけど、管理者がレメク対策にってよこしてくれたのよ」
「ふ〜ん、俺は十六夜。今からジンを捜しに行くからついてこい」
それを聞いた羅刹は顔を曇らせた。十六夜は嫌な顔をして何かを言おうとしたが、ミティカが間に立つと腕を組んで大きな溜め息をついた。

「羅刹は対レメク戦の助っ人だから他の事に力は貸せないそうよ、十六夜が寝てる時にそう聞いたわ」
「すまない」
「“管理者”ねぇ…。俺達を守るみたいな事言って、本当は俺達の竜笛が狙いじゃねぇのか?ゆっくりやすんでな、ジンは俺一人で捜して来るから」
十六夜は二人に背を向けるとドアのとってに手を掛けた。
「十六夜ちょっと待って!!ジンがどこにいるかはもう分かってから、仕事増やすような事しないでちょうだい」
ミティカの言葉に十六夜はイライラした態度で振り返る。
「先にそれを言えよな…」
「竜鳳をジンの背中に埋めてあるから心配ないわ、いつでもジンの所へワープよ。…まぁ1人だけだけどね」
「そうか、なら俺をジンの所へ飛ばせ。今すぐに」
苦笑いをするミティカ、十六夜は彼女の顔を睨み付ける。

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