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武竜戦記
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武竜戦記 1

一人の少年が森で笛を吹いていた。
彼の名はジン・バルトフェルド竜の血の流れる竜人族と人間の間にできたハーフだ。
彼の吹いている笛は竜人族に伝わる笛「竜笛・竜将」彼が継承できた武竜具の1つだった(武竜具とは竜を自らの体に憑依させる為の武器である。)彼が継承したもう1つの武竜具の名は、「竜剣・竜牙」
どうして彼がそんな物を持っているのかと言うと1ヶ月も前にさかのぼる。
1ヶ月前ジンは長老に呼ばれた。
「ジンよお前も16となり成人の儀式を迎える。」
「はい」
「ハーフのお前には辛い儀式となるが覚悟は出来ているな?」
「はい覚悟は出来ています。」
「では、これよりジン・バルトフェルドの成人の儀式を行う。」
ジンは何処までまでも続く闇の中に居た。
「ここは何処だ?」ジンは背後に気配を感じ後ろに振り返った。
「母さん?」
そこにはジンの母親が立っていた。
「母さんどうしてこんな所に?」
「何を言ってるの私はハーフの母親なんかじゃないわよ。」その隣りには一人の少年が立っていた。
「私の息子のジンよ。」
「何を言ってる俺がジンだ。」
「偽物が何を言っても意味は無い。」
「偽物はお前だ。」「何を言っても無駄じゃこの一族の恥め。」
横を見るとそこには長老と村の人々が立っていた。
「偽物は消えろ。消えろ。消えろ。」
「偽物は死ね。死ね。死ね。」
「偽物はこの村から出ていけ。」
ジンは耳を疑った。自分の母親や長老だけでなくハーフの自分を忌み嫌わず気にかけてくれていた村の人々までもが自分を偽物扱いをしていたからだった。
「みんな何で?何でそんなことを?」
ジンは理性を失った。
「ウアァァァァァァァァ」
ジンは持っていたナイフで自分の手を貫いた。
手からは、真っ赤な鮮血が散った。
「ジン・バルトフェルドはこの俺だお前らは俺の弱い心が作り出した幻にすぎない。俺の弱き心からできた幻よ消えろ。」
その途端人々は消え彼は神殿倒れていた。
儀式は終わった。
きずけば、ジンは自分の家のベッドで寝ていた。
「ここは、俺の家?痛っ!」
「無理のし過ぎじゃ。」
「長老俺はどうしてこんな所に?それに儀式は?」
「儀式は成功した。安心しろ。早速じゃが怪我が治ったら。竜との契約の旅に出て貰う。」
「そんなに早くですか?」
「そうじゃ。お前にはこの竜剣・竜牙と竜笛・竜将を授ける。」

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