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時が止まるとき
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時が止まるとき 3

「そうそう、それでいいの。ちゃんと言えたじゃん」
「……さあ、今度はおまえらの番だ。おまえらは何者だ?」
「私たち? 私たちはね…」
 ミナが不敵な笑みを浮かべる。少し間を置いて、
「地球の、いや、二つの星の救世主だ!」
「……なに?」
 訝しげな滝。私がそれに補足を入れようとする。
「あ、いや、違うんです。信じられないかもしれないですけど、地球と似た惑星が地底人の時空の歪みで選ばれて黒マントで…えーっと…」
 手短に説明しようとしたが、混乱して逆に分からなくなった。
「あ、悪い悪い…」どうしようもなく混乱している私に気付くなり彼は銃を仕舞う。別に恐くて混乱してた訳ではないのだけど、悪い人ではなさそうだ。…落ち着いて情報を交換してみた所、彼もまたあのグレイもどきと会ってるらしい…。「RPGつーよりバトルロワイヤル…う…」彼の上着の脇腹のあたりに、うっすらと血がにじんで…この人ケガしてる?
犯人は例のTVに映っていた例の影らしい。他にも動ける人がいて、その中にはこうしてヒドイ事を…滝がいきなり私達に銃を向けて来た事にも合点がいく。「『動ける』奴は何かしらの能力に覚醒する」彼の銃も突然、手の中に現れたのだという。「ばかぁっ!」突然大声をあげるミナ、目には涙を溜めている。
「大した傷じゃない…」どの程度の怪我かわからないけど…強がる滝に対しキレまくるミナ。「そ〜いう問題じゃなくって…私ったらゲームの主人公みたく気取ってて…誤解で怪我人ひっぱたいてて…」その場に座り込み泣きじゃくり『ごめんなさいごめんなさい…』と繰り返す。
本来の目的…ふたつの世界を救う事…を無視して、覚醒した『力』で好き勝手してる奴が居る、それが何より私には許せなかった。…その時ミナの両手が光に包まれた…。

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