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時が止まるとき
その他リレー小説 - ファンタジー

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時が止まるとき 20

こ綺麗な雑居ビル…紋章入りのコートを羽織った若い男女が二人、カルト信者特有の虚ろな笑顔で見張りに立っている。
「いかにも、だな。」滝さんがつぶやく。
「いかにも、ね。」
これはミナの声。
「それにしても、明ら様に怪しいですね。」
めぐみくんも続く。
「あはは、俺っち達と良い勝負だね〜♪」
いらんことを言ってみんなにタコ殴りにされるみことくん…
「何で同志まで…」
「よく分からないけど空気的に…」
光一くん、全く答えになってないよ…
「空気的にかぁ…じゃ、しょうがない。」
この二人の間だとちゃんとした理由になるみたい…じゃなくて!
「さぁ、皆行きましょう!」
『お〜っ!』
兎にも角にも潜入開始!

「貴女方も入信ですか?」
「え、えぇ、お願いします」
「神は来る者を拒みません。どうぞこちらへ…ん?」
みことくんを見て固まる信者の人達
「あー!貴様はあの時の!!」
あの時?一体何が…って、何となく想像出来るけど…
「ん?俺っちがどうかした?」
「忘れたとは言わせないぞ!おかしな機械で事務所無茶苦茶にしやがって!!」
あぁ、やっぱり…
「アンタ、一体何やらかしたのよ!」
「…あれは不幸な事故だった…」
遠い目をするみことくん。間髪入れずにミナの正拳突きが炸裂する
「…取り敢えず」
私の隣に居た光一くんが口を開く
「取り敢えず?」
聞き返した瞬間……バチバチ!スタンガンが信者Aに炸裂する
「逃げるよ!」
そう言うと私の手を引いて走りだした

「ハァ、ハァ…ここまで、来れ、ば大丈夫、だろ…」
息も絶え絶えに滝さんがつぶやく
「何だってこんなことに…だから私はコイツの立てた作戦なんて嫌だったのよ」
みことくんをあしげにするミナ。めぐみくんは口を利く元気も無いみたい
「…さっきはありがとう」
「今君が捕まったら身も蓋もないからね」
照れ隠し、じゃないよね…
「作戦B〜!」
いきなりみことくんが立ち上がる。その勢いでミナが見事に転ぶ
「いたた…アンタ!いきなり何すんのよ!」
もっともな台詞なんだけど、ミナが言うのはちょっと…
「説明しま〜す!」
完全に無視して話を始めるみことくん。ミナはと言うと滝さんにはがいじめにされている
「作戦は簡単。俺っちが『グランドリル』で突っ込んで恐怖のズンドコに突き落とすからその間にマザーを確保。OK?」
何か明ら様に嫌な予感がするんですけど…でも、皆やる気満々だし…
「腕が鳴るな!野郎共、行くぜ!!」
『おー!!』

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