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時が止まるとき
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時が止まるとき 12


なんだかんだで朝食(及び滝さんの蘇生)を済ませた私達の前に出てきたのは、巨大なスクリーンだった。そして、その前に霧島君が立つ。が、
「じゃ、現状の説明を・・・みこと、頼んだよ。僕は片付けがあるから。」
そう言うと指示棒を倶利伽羅さんに渡して(押しつけて)奥に引っ込んでしまった。
「・・・つー訳で、我が同志光一に代わり、この素敵に無敵、華麗にして凄惨、空前絶後の大天才倶利伽羅みこと様が説明してやるから何でも聞きな!」
(ハイテンションで誤魔化してるけど倶利伽羅さんって霧島君のパシりなんじゃあ)
疑問は山程あった…例えば『能力』について。あのリトルグレイ?はそんなモノは無い、と断言していた。けど現に滝さんと雛形くん、そしてミナまでがそれらしい能力を身に付けている。そしてあの不良地底人が言っていた『鍵』。
「しっつもーん!」
「ハイ!早良クン!」
「なんで『能力』が使えるの〜?」
「そりゃ『能力』じゃないよ」
どこから出したのかペットボトルの麦茶を片手に答えた
「勘違いをしているようだが君らが使えているのはあるものの『副産物』にしかすぎない」
「あるもの?」
全員の視線が集まる
「『バグ』さ」
「『バグ』?」
「そ、遺伝子を根幹から作り替えてしまうほどのなにか、命名『バグ』症状の進行具合は人それぞれ、んで汚染がある程度を超えた時点で」
全員がごくっと唾を飲み込む中ニヤリと笑い右手をパッと広げた
「理性がぶっ飛び『地底人化』だ」
みことの言葉に全員が衝撃を受けた
「そんな…僕達もいつか地底人になってしまうなんて…」
「ただ」
みことが一言付け加えた
「『ワクチン』を作ることは出来るんだなこれが」
その一言に反応した人物がいた、もちろんユエである
「出せ〜ワクチンをだしやがれ〜!!」
「くるし!くるし!」
ユエに首を掴まれ持ち上げられているみこと
「ユエ!!死んじゃう!!死んじゃう!!」
なんとかみこと引き剥がしユエを落ち着かせた
「危うく三途の川をひと泳ぎして肌を焼くところだった…」
息も絶え絶えだが冗談を言う余裕はあるようだ
「で、ワクチンはあるのか?」
こんな場面でも滝は結構冷静である
「無いよ」
「……」


「ユエ!!死んじゃう!!死んじゃう!!」
また首を締められているみことを助けることになった

「作るとなると『宿主』となっているマザーの遺伝子が必要なんだよ」
洗い物が終わり部屋に入ってきた光一が床にうつ伏せになりグッタリしているみことの代わりに答えた

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