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ジェノサイダー
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ジェノサイダー 9

デュランは大量の出血と瞳が変色した副作用で意識が混濁していた
(目が霞む…景色が歪む…回復速度がおそいな…瞳の副作用か…)
意識が混濁するデュランに魔王は容赦なく攻撃を浴びせる。魔王の右手から炎の塊、左手からは氷の渦。両手を前につきだし氷と炎の温度差を利用した攻撃がデュランに襲いかかる
「ぐぁぁっ!!」
デュランの体が魔王の攻撃を受け吹き飛ばされる。そのままデュランは地面に叩き付けられた
(くそ…まさかここまで力の差があったとは…やれやれだぜ…)
デュランは意識を気絶寸前で保っていた。そして倒れたデュランに魔王が近寄ってくる
「遊びは終りだ。いま楽にしてやろう」
魔王は爪を振り上げた。そして毒の爪がデュランを突き刺した。もう声もでないほどに疲労したデュランから血が流れ出る。
「不老不死もあっけないものだな。そもそも本当に不老不死か?」
刺さった爪を抜いた魔王は静かにデュランに背中を見せ歩き出した。そのとき魔王の体をデュランの短剣が貫いた
「ぐ!?貴様死んだはずでは!?」
「お前を殺すまで死ねないな…これで終らせてやる」
デュランは突き刺した短剣で魔王の体を斬り裂き、メッタ斬りにした
「くたばれぇぇぇ!!!!」
デュランの叫びと共に魔王の体が斬りきざまれていく
魔王の再生速度よりもデュランはやく斬りきざんだ。そして魔王の体は砂とも錆ともつかない物に変わった
(手こずらせやがって…)
そう思いつつも仇を討ち取った達成感をデュランは感じていた
(この体じゃもう元の世界に戻れそうじゃないな…すまん、ジュリア…)
デュランは気絶した


数時間後
封印を解除した大会主催者と国の騎士団によってデュランは次元の彼方から救出された

(ここはどこだ?俺は次元の彼方で気絶しているはずでは…)
デュランが目をさました場所は大会があった街の病院だった
(くっ、傷が痛むな…回復速度がまだ戻ってないのか…)
さすがに無理をしたことを後悔していたデュランの元にお洒落なスカートを着た女性が近寄ってきた。その女性はジュリアだった
「おかえりなさい。もう無茶しちゃ駄目よ?まだ若いんだから命を粗末にしちゃいけないわ」
ジュリアは微笑みながらデュランに話しかけた
「ああ、すまないな。迷惑をかけた」
デュランは身支度を整えはじめた
「どこいくの?まだ怪我がなおってないのに。でもデュランがこの病院にきてから3日しかたってないのになんでそこまで回復してるの?」
ジュリアは疑問そうにデュランにといかける
「ちょっと用事があってな。すぐ戻ってくるさ」
デュランは肩の荷がおりたのか、少し口調が優しくなっていた
(さてなんで俺に魔王を倒させたのか聞かないとな…封印していれば問題はなかったはずだが…いや俺の目的だったのだから聞く必要もないか?)
そう考えてるなかデュランの目の前に男が立っていた。封印を解除した大会主催者だった
「この件はありがとうございました」
そう礼をする大会主催者にデュランは問掛ける
「俺になぜ魔王を倒させた?封印していれば問題はなかったはずでは?」
「その理由はある魔王が所持していたある物のためですよ。賢者の石。きいたことがあるでしょう?」

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