PiPi's World 投稿小説

ジェノサイダー
その他リレー小説 - ファンタジー

の最初へ
 15
 17
の最後へ

ジェノサイダー 17

ラドゥ隊長の言葉を誰も疑わず皆一斉に飛び降りた。落ちて行くスピードが加速していき、要塞の屋上がものすごい早さで近付いてくる。

地面に叩きつけられる!!

皆がそう思った時だ、ラドゥ隊長の両手から“何か”が噴出した。その作用で皆一瞬上昇し、屋上に落ちた。
ラドゥ隊長の不思議な力に皆訝しげな顔をした。


「説明しても分からんだろうが、簡単に言えば究極にまで圧縮させた爆発で宙に浮いた、それだけだ」
ラドゥ隊長はそう言うと足元に人1人が入れそうな円を指でなぞった。始めは何もなかったが、なぞった円がゆっくりと赤い光を放ち、最後には切り取られた。
厚さが2mはあるだろう床は切り取られ、屋上に転がる。それはまるで一本の柱が転がっているようだ。

「俺が先に行く、ついて来い」
ラドゥ隊長が穴に飛び込むとデュランたちはそれに続いていった。
デュランたちが要塞に侵入すると、先に入ったラドゥが賞金首たちを倒していた。

「デュラン、オルガは私と“博士探し”を、ヴァレラ、ジュリアはジルと“要塞中枢爆破”を…、三時間後外で会おう」
隊長はジルの肩を叩くと、デュランとオルガを連れて通路を走る。ジュリアたちの姿はすぐに見えなくなった。
走っている時、敵と遭遇する度にデュランは身構えた。だが賞金首たちとデュランが戦う事はなかった。賞金首たちは何もしないでも勝手倒れたからだ。怪訝そうな顔をする二人にラドゥ隊長は説明する。

「仮にだ、私が火を自在に操れるとしたら、敵を発見した時何をすると思う?オルガ」
「…炎で敵を焼き殺す、ですか?」
「半分正解、デュランは?」
「敵の心臓を焼くとか?」
「正解、無駄な戦いは必要ない、敵を見たら心臓を、カメラを見たら回路を焼く、それで十分だ、まぁ魔法を使えるのが前提だけど」
「あの…、ラドゥ隊長」
「何だい?デュラン」
「“博士”ってどんな人ですか?」
デュランの問いに一瞬隊長の顔が曇るが、隊長はすぐそれに答えてくれた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジーの他のリレー小説

こちらから小説を探す